椎間関節炎

椎間関節炎とは、腰や背中の椎間関節の炎症を指す疾患です。この病気は、椎間板の破損や変形、脊椎の変形などによって引き起こされることがあります。椎間関節炎は、腰痛や背中の痛み、脊椎の可動域の制限などの症状を引き起こします。以下では、椎間関節炎の症状、診断、治療について詳しく説明します。

椎間関節炎の症状
椎間関節炎の主な症状は、以下のようになります。
腰痛や背中の痛み
椎間関節炎の初期症状は、腰痛や背中の痛みです。この痛みは、通常、腰や背中を動かすと強くなります。
脊椎の可動域の制限
椎間関節炎によって、脊椎の可動域が制限されることがあります。これは、炎症が脊椎の関節周辺の組織に影響を与えるためです。
疲労感
椎間関節炎は、疲労感を引き起こすことがあります。この疲労感は、通常、朝の早い時間帯に最も強く現れます。
炎症
椎間関節炎によって、脊椎の関節周辺の組織が炎症を起こすことがあります。この炎症は、熱や腫れ、赤みを引き起こすことがあります。
診断方法

椎間関節炎の診断には、以下のような方法があります。
症状の評価
医師は、患者さんの症状を評価し、椎間関節炎の可能性を調べます。症状には、腰痛や背中の痛み、脊椎の可動域の制限、疲労感、炎症などが含まれます。
血液検査
血液検査は、椎間関節炎の診断に有用な情報を提供することができます。血液検査では、炎症反応を示すCRP（C反応性タンパク質）やESR（赤血球沈降速度）などの指標を測定することができます。
レントゲン検査
レントゲン検査は、脊椎の異常を調べるために使用されます。この検査では、脊椎の骨や関節の状態を評価することができます。
MRI検査
MRI検査は、脊椎の異常を詳しく調べるために使用されます。この検査では、脊椎の骨や関節、軟骨、筋肉、靭帯、神経などの状態を評価することができます。

治療方法
椎間関節炎の治療には、以下のような方法があります。
薬物療法
椎間関節炎の症状を緩和するために、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）や痛み止めなどの薬物が使用されます。また、炎症を抑える生物学的製剤や病気の進行を遅らせる効果があるDMARDs（疾患修飾性抗リウマチ薬）も使用されます。
理学療法
理学療法は、運動療法や物理療法、温熱療法などを使用して、椎間関節炎の症状を改善するために行われます。これらの療法によって、筋力や柔軟性を改善することができます。
手術療法
手術療法は、椎間関節炎の進行が著しい場合に行われます。手術療法には、関節周辺の腫れや痛みを緩和するために神経ブロックを行う方法や、脊椎の一部を切除する方法などがあります。

上記とは別に、近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管（いわゆるモヤモヤ血管）に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

治療前画像：損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像：カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用：税込357,500円〜434,500円
主なリスク・副作用等：針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。