膝を曲げ伸ばしすると引っかかる…それはタナ障害かもしれません 「膝を曲げるとゴリッとする」 「膝の内側が痛い」 「階段の昇り降りで膝が痛む」 「ランニング中に膝が引っかかる感じがする」 「レントゲンでは異常がないと言われた」 このような症状がある場合、タナ障害(滑膜ひだ症候群)の可能性があります。 タナ障害とは、膝関節の中にある「滑膜ひだ(タナ)」が炎症や肥厚を起こし、膝の動きに伴って周囲の組織と擦れたり挟み込まれたりすることで痛みや引っかかり感を生じる疾患です。 スポーツ選手や成長期の学生に多くみられますが、一般の方にも発症することがあります。 タナ障害とは? タナとは、膝関節内に存在する滑膜ひだ(滑膜のひだ状構造)のことです。 もともとは胎児期に膝関節を仕切っていた組織の名残で、多くの人に存在しています。通常は症状を起こしませんが、 スポーツによる繰り返しの刺激 打撲や外傷 膝への慢性的な負担 などによって炎症を起こしたり厚くなったりすると、膝関節内で挟み込まれ症状を引き起こします。 特に内側に存在する「内側滑膜ひだ」が問題となることが多く、これを一般的に「タナ」と呼びます。 タナ障害の症状 膝の内側の痛み 最も多い症状です。 特に膝のお皿(膝蓋骨)の内側に痛みを感じます。 引っかかり感 膝を曲げ伸ばしした際に、 カクッとする ゴリッとする 何かが挟まる感じがする といった症状が現れます。 クリック音 膝を動かすと、 パキパキ コリコリ ゴリゴリ といった音を感じることがあります。 階段で痛い 階段の昇り降りやしゃがみ込みで症状が強くなることがあります。 スポーツ中の痛み 特に、 ランニング ジャンプ スクワット サッカー バスケットボール などで症状が悪化します。 膝が腫れる 炎症が強い場合には膝の腫れや熱感を伴うことがあります。 膝が伸びない 重症化すると引っかかりによって膝の可動域が制限されることがあります。 タナ障害の原因 スポーツによるオーバーユース 最も多い原因です。 膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで滑膜ひだに炎症が生じます。 ランニングやジャンプ 膝への反復負荷によって発症することがあります。 外傷や打撲 膝の打撲や捻挫をきっかけにタナが肥厚することがあります。 大腿四頭筋の柔軟性低下 太ももの筋肉が硬くなることで膝蓋骨周囲への負担が増加します。 膝蓋骨のアライメント異常 膝蓋骨の動きに異常があるとタナが挟み込まれやすくなります。 タナ障害になりやすい人 サッカー選手 バスケットボール選手 バレーボール選手 ランナー 成長期の学生 膝を頻繁に曲げ伸ばしする方 に多くみられます。 半月板損傷との違い タナ障害は半月板損傷と症状が似ています。 タナ障害 膝のお皿の内側が痛い 引っかかり感がある スポーツで悪化する 半月板損傷 関節の奥が痛い ロッキングを起こしやすい 捻った後に発症することが多い 症状が似ているため、MRI検査による鑑別が重要です。 タナ障害を放置するとどうなる? 軽症であれば改善することもあります。 しかし無理に運動を続けることで、 慢性膝痛 滑膜ひだの肥厚 軟骨損傷 スポーツパフォーマンス低下 につながる可能性があります。 タナ障害の検査 問診・診察 痛みの部位や引っかかり感の有無を確認します。 レントゲン検査 骨の異常や他疾患との鑑別を行います。 MRI検査 最も有用な検査です。 タナの肥厚 炎症 軟骨障害 半月板損傷 などを評価します。 超音波検査(エコー) 動作時の状態を確認できる場合があります。 タナ障害の治療 スポーツ活動の調整 まずは膝への負担を減らし、炎症を落ち着かせます。 リハビリテーション 治療の中心となります。 大腿四頭筋ストレッチ 股関節柔軟性改善 筋力強化 フォーム改善 などを行います。 薬物療法 消炎鎮痛薬 外用薬 などを使用します。 注射治療 炎症が強い場合にはステロイド注射が行われることがあります。 手術 保存療法で改善しない場合には、関節鏡による滑膜ひだ切除術が検討されます。 長引く膝の痛みとモヤモヤ血管の関係 タナ障害では、滑膜ひだに慢性的な炎症が起こっています。 近年、この慢性炎症の背景に「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な毛細血管が関与していることがわかってきました。 本来、血管は傷ついた組織を修復するために作られます。 しかし炎症が長引くことで必要以上に増殖し、その周囲には痛みを感じる神経も増えていきます。 その結果、 リハビリを続けても治らない スポーツ復帰で再発する 数か月以上痛みが続く 引っかかり感が改善しない といった慢性的な膝痛につながることがあります。 運動器カテーテル治療という新しい選択肢 近年、慢性的な膝の痛みに対する治療として「運動器カテーテル治療」が注目されています。 運動器カテーテル治療は、痛みの原因となるモヤモヤ血管に対してカテーテルを用いて治療を行う方法です。手首や足の付け根などの血管から細いカテーテルを挿入し、膝関節周囲の異常血管へアプローチします。 身体への負担が少なく、 タナ障害が長引いている スポーツ復帰できない リハビリで改善しない 手術は避けたい という方にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。 このような症状があればご相談ください 膝の内側が痛い 膝が引っかかる 曲げ伸ばしで音がする ランニングで痛い 階段で痛い タナ障害と診断された リハビリを続けても改善しない スポーツ復帰を目指している タナ障害は、スポーツ選手や活動量の多い方にみられる膝の障害です。 なごやEVTクリニックでは、タナ障害による慢性的な膝の痛みに対する運動器カテーテル治療を行っています。 長引く膝の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 Q&A Q1. タナ障害とは何ですか? 膝関節内の滑膜ひだ(タナ)が厚くなり、膝の動きに伴って摩擦を引き起こすことで炎症や痛みを生じる状態です。特にスポーツ選手に多く見られます。 Q2. 主な症状は何ですか? 膝の前側に痛みや違和感があり、膝を動かすとクリック音や引っかかる感覚を感じることがあります。また、膝を曲げ伸ばしする際に痛みが出ることが多いです。 Q3. どのように診断されますか? 医師による問診や触診、膝の動きを確認するテストに加え、MRIや関節鏡検査を通じて診断されます。滑膜ひだの肥厚や炎症の有無を確認します。 Q4. 治療にはどのような方法がありますか? 治療には、まず安静を保ち、炎症を抑えるための薬物療法や物理療法が効果的です。痛みが続く場合は、関節鏡手術で滑膜ひだを取り除く治療が行われることもあります。 Q5. 痛みを和らげるためのセルフケア方法はありますか? セルフケアとしては、アイシングや膝に負担をかけないストレッチが有効です。また、膝をサポートするためにサポーターを使用することも効果的です。 Q6. 予防するためにはどのようなエクササイズが効果的ですか? 予防には、膝周りの筋肉を強化するエクササイズや、柔軟性を高めるストレッチが効果的です。特に大腿四頭筋やハムストリングの筋力を鍛えることが膝の安定性を高めます。 Q7. 悪化する前に医師に相談すべき症状は何ですか? 膝の痛みが強くなり、歩行やスポーツに支障が出る場合や、膝を動かすたびにクリック音や引っかかる感覚が強まる場合は、早めに医師に相談することが重要です。 Q8. 治療には手術が必要ですか? 軽度のタナ障害は手術を必要としませんが、炎症が長引く場合や、保存療法で改善が見られない場合には、関節鏡手術が検討されることがあります。 Q9. 再発を防ぐためにはどのようなトレーニングが有効ですか? 再発を防ぐためには、膝周りの筋肉を強化するトレーニングや、柔軟性を高めるストレッチが有効です。特に膝の安定性を保つための筋力トレーニングが重要です。 Q10. リハビリにはどのようなプログラムが効果的ですか? リハビリには、膝の柔軟性を高めるストレッチや、大腿四頭筋とハムストリングの筋力を強化するエクササイズが含まれます。理学療法士の指導のもと、適切なリハビリを行うことが回復を助けます。 モヤモヤ血管 顔・首 肩・腕・肘・手 胸 腰臀部股関節 膝 足 その他