MRIで異常はあると言われたけれど…その腰痛は腰椎椎体終板障害かもしれません

「何年も腰痛が続いている」
「レントゲンでは大きな異常がないと言われた」
「座っていると腰が痛くなる」
「朝起きたときに腰が痛い」
「MRIでModic変化があると言われた」

このような症状がある場合、腰椎椎体終板障害(ようついついたいしゅうばんしょうがい)の可能性があります。

腰椎椎体終板障害は、腰の骨(椎体)と椎間板の境界部分にある「終板(しゅうばん)」に炎症や変性が生じることで起こる慢性腰痛の原因の一つです。近年ではMRIで確認される「Modic変化」との関連が注目されています。

従来は原因不明とされていた慢性腰痛の中にも、この終板障害が関与しているケースがあることがわかってきています。

腰椎椎体終板障害とは?

背骨は、

  • 椎体(骨)
  • 椎間板
  • 終板

によって構成されています。

終板とは、椎体と椎間板の間に存在する薄い軟骨組織です。
この終板は椎間板へ栄養を供給する重要な役割を担っていますが、加齢や繰り返しの負荷によって傷つくことがあります。

終板が損傷すると炎症が起こり、慢性的な腰痛の原因となります。これが腰椎椎体終板障害です。

腰椎椎体終板障害の症状

慢性的な腰痛

最も多い症状です。
数か月から数年にわたって腰痛が続くことがあります。

座っていると痛い

長時間のデスクワークや車の運転で腰痛が悪化することがあります。

前かがみで痛い

椎間板や終板への負荷が増えるため、

  • 靴下を履く
  • 洗顔する
  • 荷物を持つ

といった動作で痛みが強くなることがあります。

朝起きたときの腰痛

起床時に腰のこわばりや痛みを感じる方も少なくありません。

お尻の痛み

腰だけでなく、お尻や骨盤周囲に痛みを感じる場合もあります。

腰椎椎体終板障害の原因

加齢による椎間板変性

最も多い原因です。
椎間板が変性すると終板への負担が増加します。

繰り返しの腰への負担

  • 重労働
  • 長時間の座位
  • 中腰作業
  • スポーツ

などによって終板へストレスが蓄積します。

スポーツによる過負荷

アスリートでは一般の方よりModic変化が多く認められることが報告されています。

椎間板損傷

椎間板の変性や損傷が終板障害を引き起こす要因になると考えられています。

腰椎椎体終板障害になりやすい人

  • 長年腰痛が続いている方
  • デスクワーク中心の方
  • 重い物を持つ仕事の方
  • スポーツ選手
  • 椎間板変性がある方
  • ぎっくり腰を繰り返している方

に多くみられます。

椎間板ヘルニアとの違い

腰椎椎体終板障害

  • 主症状は腰痛
  • 座位で悪化しやすい
  • MRIでModic変化を認めることがある

腰椎椎間板ヘルニア

  • 足のしびれを伴いやすい
  • 坐骨神経痛が主体
  • 神経圧迫が原因

症状が似ている場合もあり、MRIによる診断が重要です。

腰椎椎体終板障害を放置するとどうなる?

痛みを我慢し続けることで、

  • 慢性腰痛
  • 活動量低下
  • 筋力低下
  • QOL(生活の質)の低下

につながる可能性があります。

腰椎椎体終板障害の検査

問診・診察

症状や生活習慣を確認します。

レントゲン検査

椎間板の狭小化や変性の有無を確認します。

MRI検査

最も重要な検査です。
終板障害やModic変化の有無を評価します。

CT検査

骨の変化を詳しく確認する場合に行います。

腰椎椎体終板障害の治療

運動療法

腰部を安定させるため、

  • 体幹トレーニング
  • ストレッチ
  • 姿勢改善

を行います。

薬物療法

  • 消炎鎮痛薬
  • 湿布
  • 鎮痛薬

などを使用します。

リハビリテーション

腰への負担を軽減し、再発予防を目指します。

ブロック注射

症状に応じて行われることがあります。

手術

一般的には保存療法が中心ですが、症例によって検討されることがあります。

長引く腰痛とモヤモヤ血管の関係

腰椎椎体終板障害では、終板周囲で慢性的な炎症が続いています。
近年、この慢性炎症の背景に「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な毛細血管が関与していることがわかってきました。

本来、血管は損傷した組織を修復するために作られます。
しかし炎症が長引くことで必要以上に新しい血管が増殖し、その周囲には痛みを感じる神経も増えていきます。

実際にModic Type1では炎症や血管増生が認められることが報告されており、慢性的な腰痛との関連が指摘されています。
その結果、

  • 腰痛が何年も続く
  • MRIでは異常があるのに治療が難しい
  • ブロック注射でも改善しない

といった慢性腰痛につながる可能性があります。

運動器カテーテル治療という新しい選択肢

近年、慢性的な腰痛に対する治療として「運動器カテーテル治療」が注目されています。

運動器カテーテル治療は、痛みの原因となるモヤモヤ血管に対してカテーテルを用いて治療を行う方法です。足の付け根や手首の血管から細いカテーテルを挿入し、腰痛の原因となる異常血管へアプローチします。

身体への負担が少ない治療法であり、

  • Modic変化があると言われた
  • 慢性腰痛が続いている
  • リハビリで改善しない
  • 手術は避けたい

という方にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。

このような症状があればご相談ください

  • 原因不明の腰痛が続いている
  • 長時間座ると腰が痛い
  • 朝起きると腰が痛い
  • MRIでModic変化を指摘された
  • 慢性腰痛で悩んでいる
  • リハビリや薬で改善しない
  • 手術以外の治療法を探している

腰椎椎体終板障害は、近年注目されている慢性腰痛の原因の一つです。

なごやEVTクリニックでは、慢性的な腰痛に対する運動器カテーテル治療を行っています。
長引く腰痛でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

Q&A

Q: 腰椎椎体終板障害の予防方法はありますか?
A: 予防のためには、正しい姿勢を保つこと、腰の筋肉を強化するエクササイズを行うこと、重い物を適切に持ち上げるなど、腰に負担をかけないような生活習慣を心掛けましょう。

Q: 腰椎椎体終板障害は遺伝する可能性はありますか?
A: 一般的には、腰椎椎体終板障害は遺伝的な要因によるものではなく、主に外傷や姿勢の問題によって引き起こされます。

Q: 腰椎椎体終板障害の症状は他の腰痛とどのように異なりますか?
A: 腰椎椎体終板障害の症状には、腰や尾骨周辺の痛み、しびれ、筋力の低下、歩行困難などがあります。これらの症状は他の腰痛とも共通する場合がありますので、正確な診断のためには医師の評価が必要です。

Q: 腰椎椎体終板障害は自然に治ることがありますか?
A: 腰椎椎体終板障害は一般的には自然には治癒しません。症状の軽減や改善を図るためには、適切な治療やリハビリテーションが必要です。

Q: 腰椎椎体終板障害の手術は必要ですか?
A: 腰椎椎体終板障害の治療には、手術が必要な場合と必要ない場合があります。症状の程度や進行具合によって、手術が適切な治療法とされることもありますが、まずは保守的な治療法を試すことが一般的です。

Q: 腰椎椎体終板障害は年齢によって発症しやすいですか?
A: 腰椎椎体終板障害は年齢によって発症しやすい傾向があります。加齢により椎間板の組織が変性しやすくなるため、年長者によく見られる疾患です。

Q: 腰椎椎体終板障害のリハビリテーションにはどのような方法がありますか?
A: 腰椎椎体終板障害のリハビリテーションには、筋力トレーニング、柔軟性向上のためのストレッチ、姿勢の改善、適切な体重管理などが含まれることがあります。また、理学療法士の指導のもとで行うことが推奨されます。

Q: 腰椎椎体終板障害は再発することがありますか?
A: 腰椎椎体終板障害は再発する可能性があります。再発を予防するためには、適切な姿勢や腰の使い方に気を付けること、適度な運動や筋力トレーニングを行うことが重要です。

Q: 腰椎椎体終板障害の痛みを軽減するための自宅でのケア方法はありますか?
A: 自宅での腰椎椎体終板障害の痛み軽減のためには、安静にすること、適度な運動やストレッチ、痛みを和らげる薬の使用などが一般的に行われます。ただし、医師の指示に従うことが重要です。

Q: 腰椎椎体終板障害と坐骨神経痛は関連していますか?
A: 腰椎椎体終板障害は坐骨神経痛を引き起こす原因の一つとなることがあります。椎間板の変性や椎間孔の狭窄が坐骨神経に圧迫を与え、坐骨神経痛の症状を引き起こすことがあります。ただし、両者は異なる疾患であり、診断や治療のアプローチも異なる場合があります。

腰椎椎体終板障害の実例紹介

モヤモヤ血管

 

顔・首

 
 
 

肩・腕・肘・手

 

 

腰臀部股関節

 

 
 

 
 

その他