強剛母指

強剛母指(きょうごうぼし)は、母指の第一中手骨が過剰に太くなり、手のひらを開いたときに母指が外側に向かって曲がる病気です。正式名称は「原発性側方強直性脊椎症と関連した強剛母指(Primary Concomitant Osteoarthropathy of the Hand with Spondylosis, PCOHS)」といいます。この疾患は、50歳以上の女性に多く見られ、特にアジア人に多いとされています。

強剛母指の原因は、まだ明確には解明されていませんが、脊椎症や関節リウマチ、糖尿病、高血圧などの慢性的な疾患がある場合に、発症することが多いとされています。また、遺伝的な要因もあると考えられています。

強剛母指は、母指が外側に向かって曲がることが特徴で、患部が過剰に太くなり、痛みやしびれ、動かしにくさを引き起こします。症状が進行すると、母指の第一関節の可動域が制限され、手の機能が低下します。また、症状が重い場合には、手の外観が変形することもあります。

強剛母指の診断は、主に症状と手のX線検査から行われます。X線検査では、母指の第一中手骨が過剰に太くなっていることが確認されます。また、MRI検査により、母指の腱や靭帯の変性が確認されることもあります。

強剛母指の治療は、症状の軽減や手の機能の改善が目的となります。保守的な治療としては、非ステロイド性抗炎症薬や湿布、リハビリテーションが行われます。手術治療としては、母指の第一中手骨の切除術や関節形成術などがあります。手術治療は、手の機能の改善や外観の修正に効果がありますが、手術にはリスクが伴うため、慎重に判断する必要があります。強剛母指は、日常生活においても手の使い方に制限を与えるため、早期の治療が望まれます。また、病気が進行する前に、定期的な健康診断を受け、疾患の早期発見に努めることも大切です。

予防としては、健康的な生活習慣の維持が挙げられます。適度な運動やバランスの良い食事、禁煙などが、強剛母指の発症リスクを減らすことにつながります。また、遺伝的要因がある場合には、家族の病歴を把握し、定期的な健康診断を受けることも推奨されます。

強剛母指は、手の痛みやしびれ、動かしにくさなど、様々な症状を引き起こす疾患です。正確な診断と早期の治療が、手の機能の回復や生活の質の向上につながります。症状がある場合には、早めに医師の診断を受けることをおすすめします。

Q&A

Q: 強剛母指は他の指にも起こる可能性がありますか?
A: はい、強剛母指は他の指にも発生することがあります。

Q: 強剛母指は遺伝的な要因によるものですか?
A: 強剛母指は遺伝的な要因によって引き起こされることがありますが、他の要因も関与する場合があります。

Q: 強剛母指の症状はどのように進行しますか?
A: 強剛母指の症状は個人によって異なりますが、通常は徐々に進行し、指の動きの制限や痛みが増える傾向があります。

Q: 強剛母指の診断にはどのようなテストが行われますか?
A: 強剛母指の診断には、身体検査やX線検査などが行われることがあります。

Q: 強剛母指は自然に治ることがありますか?
A: 強剛母指は自然に治ることはありません。適切な治療が必要です。

Q: 強剛母指の治療法にはどのような選択肢がありますか?
A: 強剛母指の治療法には保守的な治療(物理療法やスプリント使用)や手術治療の選択肢があります。

Q: 強剛母指の手術治療はどのようなものですか?
A: 強剛母指の手術治療には、関節の形成や骨の切除などの手術が含まれる場合があります。

Q: 強剛母指の手術後のリハビリにはどのようなプロセスがありますか?
A: 強剛母指の手術後のリハビリには、手術後の経過に応じた運動療法や物理療法が含まれることがあります。

Q: 強剛母指の再発を防ぐ方法はありますか?
A: 強剛母指の再発を防ぐためには、手術後の指導に従い、適切なリハビリや予防策を実施することが重要です。

Q: 強剛母指の治療期間はどのくらいですか?
A: 強剛母指の治療期間は個人によって異なりますが、一般的には数週間から数か月かかる場合があります。

強剛母指による痛みが長引く場合

近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

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