肘が痛い、曲げ伸ばししにくい…それは変形性肘関節症かもしれません

「肘を最後まで伸ばせない」
「肘を曲げると痛い」
「長年スポーツをしてきて肘の痛みが続いている」
「肘を動かすとゴリゴリ音がする」

このような症状がある場合、変形性肘関節症の可能性があります。

変形性肘関節症は、長年にわたり肘関節に負担がかかることで軟骨がすり減り、関節が変形していく病気です。
膝や股関節の変形性関節症ほど知られていませんが、

  • 野球
  • 柔道
  • 建設業
  • 重労働

などで肘を酷使してきた方に多くみられます。

初期は違和感程度でも、進行すると痛みや可動域制限によって日常生活に支障をきたすことがあります。

変形性肘関節症とは?

変形性肘関節症とは、肘関節の軟骨がすり減り、関節に変形が生じる疾患です。
本来、軟骨は関節のクッションとして働き、骨同士が滑らかに動く役割を担っています。

しかし長期間にわたる負荷や加齢による変化によって軟骨が傷むと、

  • 軟骨の摩耗
  • 骨の変形
  • 骨棘(こつきょく:骨のトゲ)の形成

が起こり、痛みや可動域制限の原因となります。

変形性肘関節症の症状

肘の痛み

初期には動作時のみ痛みが出ることが多く、

  • 重い物を持つ
  • スポーツをする
  • 肘を深く曲げる

といった動作で症状が現れます。
進行すると安静時にも痛みを感じるようになります。

肘の曲げ伸ばしがしにくい

変形性肘関節症の代表的な症状です。
特に、

  • 肘が最後まで伸びない
  • 深く曲げられない

といった可動域制限がみられます。

肘を動かすと音がする

関節の変形により、

  • ゴリゴリ
  • コリコリ

といった音や違和感を感じることがあります。

肘の引っかかり感

骨棘や遊離体(関節内にできた小さな骨や軟骨のかけら)が原因となり、関節が引っかかることがあります。

肘が突然動かなくなる

遊離体が関節内に挟まることで、急に肘が動かなくなる「ロッキング」が起こることがあります。

変形性肘関節症の原因

肘の使い過ぎ

最も多い原因です。
長年にわたり肘に繰り返し負担が加わることで軟骨が摩耗していきます。

野球などのスポーツ

特に、

  • 野球
  • テニス
  • 柔道
  • ウエイトトレーニング

などでは肘への負担が大きくなります。
野球経験者では中高年になってから発症することも少なくありません。

肉体労働

  • 建設業
  • 大工
  • 工場作業

など肘を頻繁に使う職業でも発症しやすくなります。

加齢

加齢によって軟骨の弾力性が低下し、変形が進行しやすくなります。

過去の外傷

  • 肘の骨折
  • 脱臼
  • 靭帯損傷

などの既往がある場合、将来的に変形性肘関節症へ進行することがあります。

変形性肘関節症を放置するとどうなる?

初期の段階では日常生活に大きな支障がないこともあります。
しかし進行すると、

  • 肘が伸びなくなる
  • 肘が曲がらなくなる
  • 慢性的な痛み
  • スポーツや仕事への支障

につながる可能性があります。
さらに進行すると手術が必要になる場合もあります。

変形性肘関節症の検査

問診・診察

痛みの部位や可動域を確認します。

レントゲン検査

変形性肘関節症の診断で最も重要な検査です。

  • 関節裂隙の狭小化
  • 骨棘形成
  • 骨の変形

などを確認します。

CT検査

骨棘や遊離体の位置を詳しく確認できます。

MRI検査

軟骨や靭帯などの軟部組織を評価します。

変形性肘関節症の治療

保存療法

初期では保存療法が基本となります。

薬物療法

  • 消炎鎮痛薬
  • 湿布
  • 痛み止め

などを使用します。

リハビリテーション

関節の柔軟性維持や筋力強化を行います。

注射治療

関節内の炎症を抑える目的で行われます。

手術

保存療法で改善しない場合には、

  • 骨棘切除術
  • 関節鏡手術
  • 遊離体摘出術

などが検討されます。

長引く肘の痛みとモヤモヤ血管の関係

変形性肘関節症の患者さんの中には、画像検査でみられる変形の程度以上に強い痛みが続く方がいます。

近年の研究では、そのような慢性的な痛みの背景に「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な毛細血管が関与していることがわかってきました。

本来、血管は傷ついた組織を修復するために作られます。
しかし関節の炎症が長期間続くことで、必要以上に新しい血管が増殖してしまうことがあります。

さらに、その周囲には痛みを感じる神経も増えるため、慢性的な痛みが続く原因になると考えられています。

実際に、

  • 長年肘の痛みが続いている
  • リハビリをしても改善しない
  • 注射の効果が一時的
  • レントゲンの変形は軽いのに痛みが強い

といった患者さんでは、モヤモヤ血管が関与している可能性があります。

運動器カテーテル治療という新しい選択肢

近年、慢性的な肘の痛みに対する治療として「運動器カテーテル治療」が注目されています。
運動器カテーテル治療は、痛みの原因となるモヤモヤ血管に対してカテーテルを用いて治療を行う方法です。

足の付け根や手首などの血管から細いカテーテルを挿入し、肘周囲の異常血管へアプローチします。皮膚を大きく切開する必要がなく、身体への負担が少ないことが特徴です。
特に、

  • 長期間肘の痛みが続いている
  • 保存療法で改善しない
  • 手術は避けたい
  • 日常生活や仕事に支障が出ている

という方にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。

このような症状があればご相談ください

  • 肘が痛い
  • 肘が伸びない、曲がらない
  • 肘を動かすと音がする
  • 長年肘の痛みが続いている
  • 野球経験がある
  • 注射やリハビリで改善しない
  • 手術以外の治療法を探している

変形性肘関節症は早期に適切な治療を行うことで症状の改善が期待できます。

なごやEVTクリニックでは、慢性的な肘の痛みに対する運動器カテーテル治療を行っています。
肘の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

Q&A

Q1. 肘を動かすと痛みを感じるのはなぜですか?

肘を動かす際に痛みを感じるのは、関節内の軟骨がすり減り、骨同士が直接触れていることが原因です。特に繰り返しの動作や加齢が影響します。

Q2. 肘が硬くなり動かしにくいのはどんな原因がありますか?

肘の動きが制限される原因には、関節の炎症や軟骨の摩耗が考えられます。特に長期間の使用や負荷が加わることで症状が進行することがあります。

Q3. 肘の痛みが長引く場合、どのような治療法が効果的ですか?

肘の痛みが長期間続く場合、物理療法やリハビリテーションが効果的です。さらに、症状が重い場合は、専門医による注射や手術が必要になることもあります。

Q4. 肘の動きに違和感があるとき、どのように対処すれば良いですか?

肘の違和感を感じた場合は、まずは安静にし、痛みが引かない場合は医師に相談することが重要です。早期治療が症状の進行を防ぐ助けになります。

Q5. 肘の炎症を抑えるためのセルフケアはありますか?

肘の炎症を抑えるためには、アイシングや痛み止めの使用が効果的です。無理に動かさず、安静にすることが回復を早めるポイントです。

Q6. 肘に痛みがある場合、どのようなリハビリが有効ですか?

肘の痛みを軽減するためには、適度なストレッチや筋力トレーニングが効果的です。専門家の指導のもとで行うことが、長期的な改善につながります。

Q7. 肘を使う作業をしている際に痛みが出た場合、どのように対処すべきですか?

作業中に肘に痛みが出た場合、すぐに作業を中断し、安静にすることが大切です。無理をせず、痛みが続く場合は専門医の診察を受けましょう。

Q8. 肘の軟骨がすり減るのを予防するための生活習慣はありますか?

軟骨の摩耗を予防するためには、無理な動作を避け、定期的に肘をストレッチすることが効果的です。また、過度な負荷をかけないようにすることも大切です。

Q9. 肘の痛みが強くなった場合、どのタイミングで医師に相談すべきですか?

肘の痛みが強くなり、日常生活に支障をきたす場合は、できるだけ早く専門医に相談することが重要です。早期診断が症状の進行を抑えるのに役立ちます。

Q10. 肘の動きが悪くなった場合、どの治療法が選択肢になりますか?

肘の動きが悪くなった場合、リハビリや物理療法が有効です。進行した場合には、手術が選択肢に含まれることがありますので、専門医と相談し適切な治療を受けましょう。

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