頭痛への動脈注射治療
頭(頭痛)の動脈注射治療とは、頭皮の血管へ直接薬剤を投与し、頭痛の原因となる病態そのものへアプローチする新しい治療法です。なごやEVTクリニックでは、血管内治療(EVT)の技術を応用し、浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)や後頭動脈(OCA:Occipital Artery)から薬剤を投与する「頭の動脈注射治療(頭の動注療法)」を行っています。片頭痛や緊張型頭痛、群発頭痛などの慢性的な頭痛では、MRIやCT検査では異常が見つからないことがほとんどです。しかし、画像に映らないレベルで頭皮や筋肉、血管周囲では炎症や血流異常が起こっている可能性があります。当院では、このような病態に対し、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や異常な血流環境に着目し、薬剤を直接届けることで頭痛の改善を目指します。治療は外来で行い、実際の薬剤投与は約1分程度で終了します。入院や全身麻酔は必要なく、治療後はそのままご帰宅いただけます。
頭の動注(STA動注、OCA動注) 費用
自由診療になっております。
費用は片側35,000円(税込み38,500円)両側50,000円(税込み55,000円)になります。
*主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。アレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。
なぜ頭痛が改善するのか
慢性的な頭痛は、「神経だけ」の問題ではなく、神経・血管・炎症が複雑に関わって起こると考えられています。近年では、片頭痛をはじめとする慢性頭痛では、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や血流異常が痛みの持続に関与している可能性が報告されています。頭の動脈注射治療では、この病的な血流環境へ直接アプローチします。薬剤を標的となる血管へ投与することで、
- 血管周囲の炎症を抑える
- 異常な血流を改善する
- 神経の過敏な状態を落ち着かせる
- 筋肉や筋膜の緊張を和らげる
ことが期待されます。その結果、
- 頭痛発作の頻度が減る
- 痛みが軽くなる
- 頭の重だるさが改善する
- 頭こり・首こりが軽くなる
- 頭痛薬を飲む回数が減る
など、多くの患者さんで日常生活の質(QOL)の向上が期待できます。
STA動注・OCA動注の特徴
頭の動脈注射治療では、症状に応じてSTA動注(浅側頭動脈への動注)またはOCA動注(後頭動脈への動注)を行います。
STA動注(浅側頭動脈への動注)
STA(浅側頭動脈)は耳の前からこめかみにかけて走る血管です。片頭痛や前頭部・側頭部の頭痛、頭の重だるさなどでは、この血管を治療対象とすることが多くあります。
OCA動注(後頭動脈への動注)
OCA(後頭動脈)は後頭部へ向かう血管です。後頭部の痛みや後頭神経痛、首こりを伴う頭痛などでは、OCA動注が適している場合があります。患者さんによって痛みの場所や原因は異なるため、診察や超音波検査を行ったうえで、どの血管を治療するかを決定します。また、頭痛だけでなく首こりや肩こりが強い場合には、必要に応じて頸部や肩への治療を組み合わせることで、より高い改善効果が期待できることもあります。
他の頭痛治療との違い
頭痛の治療には、
- 鎮痛薬
- トリプタン製剤
- CGRP関連薬
- ボツリヌス療法(ボトックス)
- 神経ブロック注射
などがあります。これらはいずれも有効な治療法ですが、多くは痛みを抑えることや神経の働きをコントロールすることが中心となります。一方、頭の動脈注射治療は、病的な血流や炎症性血管新生(モヤモヤ血管)へ直接アプローチするという、これまでとは異なる考え方の治療です。また、
- 外来で受けられる
- 全身麻酔が不要
- 放射線被ばくがない
- 造影剤を使用しない
- 治療時間が短い
といった特徴もあります。薬物療法と対立する治療ではなく、必要に応じて併用することで、より高い改善が期待できる場合もあります。
この治療がおすすめの方
頭の動脈注射治療は、次のような方におすすめです。
- 片頭痛で悩んでいる
- 緊張型頭痛を繰り返している
- 群発頭痛と診断されている
- MRIやCTでは「異常なし」と言われた
- 頭痛薬が効きにくくなってきた
- 頭痛薬をできるだけ減らしたい
- 頭痛と一緒に頭こり・首こり・肩こりがある
- 長時間のデスクワークで頭痛が悪化する
- スマートフォンを長時間使用すると頭痛が出る
- 天候の変化で頭痛が起こりやすい
- 他院で治療を受けても改善しなかった
- 新しい頭痛治療について相談したい
頭痛の原因や病態は患者さんによって異なります。なごやEVTクリニックでは、診察・身体所見・超音波検査などをもとに頭痛の原因を総合的に評価し、頭の動脈注射治療(STA動注・OA動注)が適しているかを丁寧に判断しています。「薬だけでは改善しない頭痛を何とかしたい」「頭痛のない生活を目指したい」という方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
頭(頭痛)の動脈注射治療 FAQ
基礎編
- 頭痛の動脈注射治療とは何ですか?
頭痛の動脈注射治療(頭の動注療法)は、当院が行っている外来で受けられる微細動脈塞栓術です。浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)や後頭動脈(OCA:Occipital Artery)から薬液を投与し、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)を標的とする微細動脈塞栓術の一種です。これらの血管は頭皮や頭蓋表層を栄養する血管であり、片頭痛や緊張型頭痛などに関与する病的血流や炎症性血管新生に対して治療を行います。その結果、頭痛だけでなく、頭の重だるさや頭こりなどの症状が改善することも期待できます。治療は外来で行い、通常は数分程度で終了します。入院の必要はなく、日常生活への影響も比較的少ない治療です。
- 動脈注射治療はどのような仕組みで頭痛を改善するのですか?
動脈注射治療(頭の動注療法)は、簡易的な微細動脈塞栓術の一種であり、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流を標的とする治療です。抗炎症作用や血流環境の改善などを通じて、頭痛の原因となる病態に働きかけます。その結果、痛みの感じやすさ(神経過敏)の改善、筋肉や筋膜の緊張の緩和、組織の代謝改善など、さまざまな変化が生じることで、頭痛が軽減していくと考えられています。患者様によっては、頭こりや首こりの改善、睡眠の質の向上、日中の活動性の改善などを実感されることもあります。このように、特定の痛み物質だけを標的とする治療ではなく、複数の病態に同時に働きかけることが、本治療の特徴の一つです。
- どのような頭痛に効果が期待できますか?
主に、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛の三大慢性頭痛に効果が期待できます。これらは一次性頭痛と呼ばれ、MRIやCTなどの画像検査では明らかな異常が認められないものの、それぞれ異なる病態によって生じる頭痛です。一方、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎など、他の病気が原因で起こる頭痛は二次性頭痛と呼ばれます。このような頭痛では、まず原因となる疾患の治療が優先されるため、原則として動脈注射治療の適応にはなりません。診察の結果、一次性頭痛と判断された場合には、症状や病態に応じて動脈注射治療やカテーテル治療をご提案しています。
- 片頭痛にも効果がありますか?
はい、代表的な適応疾患の一つです。片頭痛が完全になくなることを保証する治療ではありませんが、頭痛発作の頻度や痛みの程度が軽減し、日常生活への支障が少なくなることが期待できます。また、発作時に服用する鎮痛薬やトリプタン製剤などの使用頻度が減り、中には内服薬が不要になる患者様もいらっしゃいます。片頭痛は慢性的な病態であるため、1回の治療で十分な効果が得られる方もいれば、複数回の治療によって徐々に改善していく方もいます。症状の経過をみながら、患者様お一人おひとりに適した治療計画をご提案しています。
- 緊張型頭痛にも適応がありますか?
はい、代表的な適応疾患の一つです。緊張型頭痛は、首や肩の筋肉・筋膜の緊張や血流異常が深く関与していることが多く、動脈注射治療やカテーテル治療の良い適応となる場合があります。1回の治療で完全になくなることを保証するものではありませんが、頭痛の頻度や痛みの程度が軽減し、日常生活への支障が少なくなることが期待できます。また、鎮痛薬の服用頻度が減り、中には内服薬が不要になる患者様もいらっしゃいます。首こりや肩こりを伴う場合には、頸部や肩周囲に対する動脈注射治療やカテーテル治療を併せて行うことで、より高い治療効果が期待できることがあります。症状によっては、大幅な改善や、ほとんど症状が気にならない状態を目指すことも可能です。
- 群発頭痛にも適応がありますか?
はい、代表的な適応疾患の一つです。群発頭痛が完全になくなることを保証する治療ではありませんが、発作の頻度や痛みの程度が軽減し、日常生活への支障が少なくなることが期待できます。また、発作時に使用する薬剤の使用頻度が減り、中には内服薬や自己注射薬の使用量を減らせる患者様もいらっしゃいます。群発頭痛では、目の奥の激しい痛みが特徴ですが、この部位に関与する血管は動脈注射治療だけでは十分に治療できない場合があります。そのため、必要に応じて顔面に分布する血管を対象としたカテーテル治療(微細動脈塞栓術)を併用することで、より高い治療効果が期待できることがあります。症状や病態に応じて、動脈注射治療とカテーテル治療を適切に組み合わせた治療をご提案しています。
- 薬物乱用頭痛にも治療できますか?
はい、一定の改善が期待できる場合があります。薬物乱用頭痛(Medication Overuse Headache)は、鎮痛薬や頭痛薬の使用頻度が増えることで慢性化した頭痛です。基本となる治療は、原因となっている薬剤の適切な調整や減量であり、必要に応じて頭痛専門医と連携しながら治療を進めます。一方で、多くの患者様では首や肩の筋・筋膜の緊張や血流異常なども伴っていることが少なくありません。このような病態に対しては、動脈注射治療やカテーテル治療によって頭痛の軽減や薬剤使用量の減少が期待できる場合があります。治療直後は血流環境が変化するため、一時的に頭痛が強くなったように感じることがあります。しかし、多くは一過性であり、時間の経過とともに落ち着き、その後に症状の改善を実感されることが少なくありません。
- 後頭神経痛にも適応がありますか?
はい、後頭神経痛も適応となることがあります。主に後頭動脈(OCA:Occipital Artery)から行う頭の動注療法(OCA動注)が対象となります。後頭神経ブロック注射との併用も可能です。後頭神経ブロック注射は痛みを速やかに和らげることが期待できる一方、効果の持続には個人差があります。一方、動脈注射治療(OCA動注)は、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流を標的として病態そのものに働きかける治療であるため、即効性では後頭神経ブロック注射に及ばない場合がありますが、症状の改善や再発予防を目的とした治療として期待できます。また、後頭神経ブロック注射で十分な改善が得られなかった方や、効果が一時的で繰り返しブロック注射を受けている方も、動脈注射治療の対象となる場合があります。患者様の症状や経過に応じて、後頭神経ブロック注射、動脈注射治療、カテーテル治療を適切に選択・併用し、より良い治療効果が得られるようご提案しています。
- 三叉神経痛にも行えますか?
はい、一部の三叉神経痛では治療の対象となります。三叉神経痛は、痛みが生じる部位によって、第1枝(眼神経領域:額、目の周囲、頭皮)、第2枝(上顎神経領域:頬、上唇、鼻の横、上の歯ぐき)、第3枝(下顎神経領域:下唇、あご、下の歯ぐき、舌の前方、耳の周囲)の3つに分類されます。このうち、第1枝(眼神経領域)の痛みに対しては、浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)から行う頭の動注療法(STA動注)が有効となる場合があります。一方、最も頻度の高い第2枝(上顎神経領域)の痛みでは、顎動脈などを対象としたカテーテル治療(微細動脈塞栓術)が適していることが多く、動脈注射治療だけでは十分な効果が得られない場合があります。また、三叉神経への血管の圧迫が原因となる典型的な三叉神経痛では、微小血管減圧術(MVD)などの外科手術が第一選択となる場合があります。当院では、痛みの部位や原因を詳しく評価したうえで、動脈注射治療、カテーテル治療、外科治療のいずれが適しているかを総合的に判断し、患者様お一人おひとりに最適な治療法をご提案しています。
- 原因不明の慢性頭痛でも受けられますか?
はい、受けていただける場合があります。まず、MRIやCTなどの検査で脳出血や脳腫瘍などによる二次性頭痛が除外されていることが前提となります。そのうえで、原因がはっきりしない慢性頭痛でも、動脈注射治療の対象となることがあります。画像検査では異常が認められなくても、筋肉・筋膜の異常、血流異常、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)などが複雑に関与している場合があり、動脈注射治療によって一定の改善が期待できます。比較的安全性の高い治療であることから、十分な説明のうえで治療を検討することも可能です。また、原因不明の慢性頭痛では、自律神経の乱れや睡眠の質の低下、疲労の蓄積、生活習慣などが影響していることも少なくありません。特に首こりや頸部の病態が症状の持続に関与している場合には、頭部への動脈注射治療だけでなく、頸部に対するカテーテル治療(微細動脈塞栓術)が適していることもあります。当院では、頭痛の原因や病態をできる限り総合的に評価したうえで、動脈注射治療、カテーテル治療、薬物療法などを含め、患者様お一人おひとりに適した治療法をご提案しています。
適応編
- どのような人が治療対象になりますか?
主な治療対象は、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛(慢性頭痛)の患者様です。また、慢性的な頭痛だけでなく、頭こりや首こり、肩こりを伴う方、頭が重い、集中できない、考えがまとまらない、眠りが浅い、疲れが取れないなどの不定愁訴が続いている方にも適している場合があります。さらに、ヘッドスパや頭皮マッサージで一時的には楽になるものの、すぐに症状が戻ってしまう方にとっては、筋肉・筋膜、血流、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)へ直接アプローチする治療として選択肢となります。そのほか、炎症性の脱毛症、頭皮環境や髪の健康の改善を目的とする場合、頭皮のこりの改善によるリフトアップ効果を期待する場合、長時間のデスクワークやスマートフォン使用に伴うVDT(Visual Display Terminal)症候群やスクリーンタイム過剰による不調に対しても、ご相談いただくことが可能です。症状やお悩みは患者様によってさまざまです。当院では診察を行ったうえで、動脈注射治療やカテーテル治療の適応を総合的に判断し、最適な治療法をご提案しています。
- 10年以上続く頭痛でも治療できますか?
はい、治療の対象となる場合があります。一般的に慢性疼痛は、症状が長期間続くほど改善に時間を要する傾向があります。しかし、微細動脈塞栓術(モヤモヤ血管治療)では、症状が長く続いているからといって治療効果が期待できないというわけではありません。一般的には発症から5年以内、特に1年以内の方が改善しやすい傾向はありますが、10年以上続く慢性頭痛でも一定の改善が期待できる場合があります。一方で、長期間にわたり頭痛が続いている方では、頭痛だけでなく、顔全体の違和感や痛み、首こり・肩こり、筋・筋膜の緊張、血流異常などを併せて認めることが少なくありません。このような場合には、頭部への動脈注射治療だけでなく、頸部や肩、必要に応じて顔面に対するカテーテル治療(微細動脈塞栓術)を組み合わせることで、より良い治療効果が期待できることがあります。慢性頭痛の経過や病態は患者様によって異なります。当院では症状が続いている期間だけで治療の適応を判断することはありません。長年続く頭痛でお困りの方も、まずは一度ご相談ください。
- MRIやCTで異常がなくても受けられますか?
はい。むしろ代表的な治療適応の一つです。MRIやCTで「異常ありません」と説明された場合、多くは脳出血や脳腫瘍、脳梗塞などの二次性頭痛が否定されたことを意味します。画像検査で異常がないからといって、頭痛の原因がないというわけではありません。片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛では、画像検査で明らかな異常が認められないことがほとんどですが、頭痛の原因となる病態は存在します。そのため、これらは動脈注射治療やカテーテル治療の代表的な適応疾患です。一方、MRIやCTなどで頭痛の原因となる疾患が見つかった場合には、まずその疾患に対する適切な治療を優先します。その後も頭痛が残る場合には、改めて動脈注射治療やカテーテル治療をご検討いただくことが可能です。
- 頭痛専門医で異常なしと言われましたが治療できますか?
はい、治療の対象となる場合があります。頭痛専門医で「異常なし」と説明された場合、多くはMRIやCTなどの画像検査で脳出血や脳腫瘍などの二次性頭痛が否定され、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛と診断されていることを意味します。これらの一次性頭痛は、当院で行っている動脈注射治療やカテーテル治療の代表的な適応疾患です。そのため、頭痛専門医で診断や薬物療法を受けている方でも、症状が十分に改善しない場合には、新たな治療の選択肢となることがあります。また、頭痛だけでなく、頭こり、首こり、肩こり、睡眠の質の低下、集中力の低下などの症状を伴う場合には、それらを含めて総合的に評価し、病態に応じた治療をご提案しています。頭痛専門医による診断や治療は非常に重要です。当院ではその診断を踏まえたうえで、動脈注射治療やカテーテル治療が適しているかを判断し、患者様お一人おひとりに最適な治療法をご提案しています。
- 他院で治らなかった場合でも受けられますか?
はい、治療の対象となる場合があります。当院を受診される患者様の多くは、薬物療法や生活指導、ブロック注射、鍼灸、マッサージなど、さまざまな治療を受けても十分な改善が得られなかった方です。動脈注射治療(頭の動注療法)やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流に着目した、従来とは異なるメカニズムの治療です。そのため、これまでの治療で十分な効果が得られなかった場合でも、新たな治療の選択肢となることがあります。また、症状や病態によっては、早い段階から治療をご検討いただくことも可能です。診察のうえで適応があると判断した場合には、薬物療法を含めたさまざまな選択肢をご説明し、患者様とご相談のうえで最適な治療方針をご提案しています。これまで「もう治らないかもしれない」と悩まれていた方でも、改善が期待できる場合があります。まずはお気軽にご相談ください。
- 薬が効かない場合でも期待できますか?
はい、一定の改善が期待できる場合があります。動脈注射治療(頭の動注療法)やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流を標的とする、薬物療法とは異なる治療メカニズムに基づいた治療です。そのため、内服薬で十分な効果が得られなかった方でも、新たな治療の選択肢となることがあります。また、薬で症状をコントロールできている方でも、「できるだけ薬を減らしたい」「長期間の服用に不安がある」とお考えの方は少なくありません。治療によって症状が改善した場合には、医師と相談しながら内服薬を減量したり、中止できたりする場合があります。動脈注射治療で使用する薬剤は、体内に長期間残るものではなく、通常は数日以内に代謝・排泄されます。一方で、治療効果は薬剤が体内に存在している間だけではなく、病態の改善に伴って長期間持続することが期待されます。そのため、症状が安定している間は、定期的な治療を必要としない方も少なくありません。患者様の症状や治療経過をみながら、薬物療法と動脈注射治療・カテーテル治療を適切に組み合わせた治療をご提案しています。
- 毎日頭痛がありますが対象になりますか?
はい、治療の対象となる可能性が高いです。毎日頭痛がある場合は、慢性片頭痛、慢性緊張型頭痛、薬物乱用頭痛などが隠れていることがあります。また、首こりや肩こり、筋・筋膜の異常、血流異常、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)などが複雑に関与していることも少なくありません。当院では、頭痛の性質や経過、服薬状況、日常生活への影響、これまでの治療歴などを詳しくお伺いし、身体診察と併せて病態を総合的に評価します。そのうえで、動脈注射治療、カテーテル治療、薬物療法などを含め、患者様お一人おひとりに適した治療法をご提案しています。毎日続く頭痛は「仕方がない」と我慢する必要はありません。長期間続いている場合でも改善が期待できることがありますので、お困りの方は一度ご相談ください。
- 月に数回だけでも受けられますか?
はい、治療の対象となります。月に数回程度の頭痛であっても、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛であれば、動脈注射治療やカテーテル治療をご検討いただくことができます。一般的に、頭痛は慢性化する前の方が改善しやすい傾向があります。そのため、症状が比較的軽いうちから治療を開始することも有効な選択肢の一つです。治療後は頭痛発作の頻度や痛みの程度が軽減し、日常生活への支障が少なくなることが期待できます。また、症状が改善した場合には、医師と相談しながら内服薬を減量したり、中止できたりする場合もあります。頭痛の頻度だけで治療の適応が決まるわけではありません。当院では、頭痛の性質や生活への影響、ご本人のご希望なども踏まえ、患者様お一人おひとりに適した治療法をご提案しています。
- 高齢でも受けられますか?
はい、年齢にかかわらず治療をご検討いただけます。頭の動注療法では、浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)や後頭動脈(OCA:Occipital Artery)を治療対象とします。これらは体表から安全にアプローチできる血管であり、高齢の方でも比較的安全に治療を行うことが可能です。また、これらの血管は動脈硬化の影響を受けにくいため、高齢で動脈硬化がある方でも、治療の妨げになることは多くありません。年齢によって治療の難易度が大きく変わることもほとんどありません。もちろん、全身状態や基礎疾患、服用中のお薬などを確認したうえで、安全性を十分に評価して治療を行います。不安な点がございましたら、診察時にお気軽にご相談ください。
- 若い人でも受けられますか?
はい、年齢にかかわらず治療をご検討いただけます。片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などの一次性頭痛は、20~40歳代の働き盛りの世代に多くみられるため、当院でも若い患者様が多数治療を受けられています。また、10歳代の患者様でも、診察のうえで適応があると判断した場合には治療が可能です。頭の動注療法には特別な年齢制限はありません。治療対象となる浅側頭動脈(STA)や後頭動脈(OCA)の太さや状態を確認したうえで施行しますが、当院では直径約1mm前後の細い血管でも治療が可能です。患者様の年齢だけで治療の適応を判断することはありません。症状や病態、全身状態などを総合的に評価し、安全性に十分配慮したうえで最適な治療法をご提案しています。
治療方法編
- 治療はどこからカテーテルを入れますか?
頭の動注療法(動脈注射治療)では、カテーテルを体内に挿入する必要はありません。動脈注射治療は、カテーテル治療(微細動脈塞栓術)の考え方を応用した治療法であり、「簡易のカテーテル治療」とも呼ばれています(英語表記:Simplified TAME(Dochu Treatment))。カテーテルを使用せず、体表から標的となる動脈へ直接細い針を穿刺し、薬液を投与します。頭の動注療法では、浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)や後頭動脈(OCA:Occipital Artery)を直接穿刺して治療を行います。また、この方法は体表から安全にアプローチできる血管に適しており、頭部だけでなく、肩、肘、手、膝、足などさまざまな部位にも応用されています。穿刺に使用する針は非常に細く、治療後の傷跡は点状でほとんど目立ちません。時間が経てば、どこを治療したか分からない程度まで自然に改善します。
- 治療時間はどのくらいですか?
実際に薬液を投与する時間は非常に短く、エコー(超音波)で血管を確認し、針を刺してから薬液の投与が終了するまでは通常1分以内です。治療前にはエコーで血管の走行を確認し、治療後は十分に止血を行います。そのため、ご来院からご帰宅までにはある程度のお時間をいただきますが、治療そのものは短時間で終了します。頭の動注療法では、浅側頭動脈(STA)と後頭動脈(OCA)を治療対象としますが、後頭動脈は浅側頭動脈よりも深い位置を走行しているため、血管の確認や穿刺にやや時間を要する場合があります。患者様の安全を最優先に、一つひとつの手技を丁寧に行っています。
- 入院は必要ですか?
入院は不要です。頭の動注療法は外来で受けていただける治療であり、治療後はご自身の足でそのままご帰宅いただけます。全身麻酔や入院管理を必要とする治療ではなく、日帰りで受けられる低侵襲な治療です。また、治療後に長時間の安静を必要とすることもほとんどありません。患者様の全身状態や治療内容を確認したうえで、安全にご帰宅いただけます。
- 日帰りで帰れますか?
はい、日帰りで治療を受けていただけます。治療後はご自身の足でそのままお帰りいただけます。日常生活に大きな制限はなく、お仕事や家事なども通常どおり行っていただくことが可能です。治療当日は、長時間の安静は不要です。なお、飲酒や激しい運動などについては、治療内容や患者様の状態に応じて個別にご説明いたしますので、当日のご案内に従ってお過ごしください。
- 全身麻酔ですか?
いいえ、全身麻酔は必要ありません。通常は局所麻酔も行わずに治療を行います。頭の動注療法では非常に細い針を使用するため、穿刺時の痛みは比較的軽く、多くの患者様は局所麻酔なしで治療を受けられています。そのため、局所麻酔のための注射を行わないことも少なくありません。また、局所麻酔には痛みを和らげるという利点がある一方で、麻酔薬によって周囲の組織が膨らみ、標的血管が分かりにくくなることがあります。さらに、針の刺激によって血管が一時的に収縮(攣縮)し、穿刺しにくくなる場合もあります。このため、当院では標的血管の位置や太さ、患者様のご希望などを総合的に判断し、局所麻酔の必要性を個別に判断しています。当院では、できるだけ患者様の負担が少なく、安全かつ確実に治療を行える方法を選択しています。
- 痛みはありますか?
治療中にまったく痛みがないわけではありませんが、多くの患者様が心配されるような強い痛みではありません。実際には、針を刺す瞬間よりも、薬液を投与する際に痛みや刺激を感じることがあります。また、治療後に穿刺した部位がしばらく痛むこともありますが、多くは一時的で、時間の経過とともに自然に軽快します。薬液を投与した際の感覚は、「痛い」というよりも、「温かい」「痒い」「ピリピリする」「重だるい」と表現される患者様が多く、感じ方には個人差があります。当院では、できるだけ痛みや不快感が少なくなるよう、一つひとつの手技を丁寧に行っています。不安なことがございましたら、治療中でも遠慮なくお知らせください。
- 眠っている間に終わりますか?
いいえ。全身麻酔や鎮静は行いません。頭の動注療法は、各部位ごとの治療時間が非常に短く、エコーで血管を確認し、針を刺して薬液の投与が終了するまで通常1分以内です。そのため、眠っている間に治療を行う必要はなく、意識がある状態で安全に受けていただけます。治療中は医師やスタッフが患者様の状態を確認しながら進めますので、ご不安なことや気になることがあれば、その場でお声掛けいただけます。
- 動脈注射は危険ではありませんか?
頭の動注療法は、解剖学的知識に基づき、エコー(超音波)で血管や周囲の組織を確認しながら行う治療です。適切な手技で施行した場合、重篤な合併症が生じる可能性は極めて低いと考えられます。また、近年は超音波診断装置の性能が大きく向上しており、血管だけでなく神経も明瞭に描出できるため、安全性の向上につながっています。起こり得る副作用としては、穿刺部の皮下出血(内出血)、一時的な痛みや違和感、ごくまれな薬剤アレルギーなどが挙げられます。いずれも十分にご説明したうえで治療を行っています。一方で、安全性とは別の問題として、血管が非常に細い場合や血管攣縮(血管が一時的に強く収縮すること)が高度に生じた場合には、安全に治療を行うことが難しいと判断し、治療を中止または延期することがあります。当院では、安全性を最優先に考え、無理に治療を進めることはありません。患者様の状態を十分に評価したうえで、安全かつ確実に治療を行える場合にのみ施行しています。
- 放射線被ばくは多いですか?
頭の動注療法では、放射線は一切使用しません。治療はエコー(超音波)で血管を確認しながら行うため、X線透視や血管造影検査は不要であり、放射線被ばくはありません。また、動脈注射治療では血管造影を行わないため、カテーテル治療のようにモヤモヤ血管(炎症性血管新生)そのものを画像として確認することはできません。しかし、頭の動注療法では標的となる動脈をエコーで正確に描出し、その血管へ薬液を投与する治療であるため、モヤモヤ血管を直接確認することは必須ではありません。放射線被ばくがないことは、頭の動注療法の大きな特徴の一つです。
- 造影剤は使いますか?
いいえ、頭の動注療法では造影剤は使用しません。動脈注射治療が開始された当初は、カテーテル治療(微細動脈塞栓術)の手技を応用した治療であったことから、薬剤を造影剤で希釈して使用する方法が一般的でした。その後、研究や臨床経験の蓄積により、造影剤の代わりに生理食塩水を用いても同等の治療効果が期待できることが確認され、現在では生理食塩水を使用する方法が広く採用されています。造影剤を使用しないことで、造影剤アレルギーや造影剤に伴う副作用のリスクを避けることができます。このことも、頭の動注療法の安全性を高める大きなメリットの一つです。
効果編
- 効果はいつから出ますか?
治療効果を実感される時期には個人差がありますが、多くの患者様では治療後約1か月頃から改善を実感されます。中には治療直後や数日以内に「頭が軽くなった」「痛みが和らいだ」と感じられる方もいらっしゃいますが、頭の動注療法は即効性を目的とした治療ではありません。炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病態の改善に伴って、時間をかけて徐々に効果が現れてくる治療です。また、1回の治療で十分な改善が得られる方もいれば、追加治療を行うことでさらに改善が進む方もいます。改善後は、その効果が長期間持続することが期待でき、症状が治療前の状態まで戻ることは比較的少ないと考えられます。症状の経過をみながら、必要に応じて追加治療の時期や治療内容をご提案しています。
- 一回で治りますか?
1回の治療で十分な改善を実感され、満足される患者様もいらっしゃいます。一方で、頭の動注療法は病態そのものの改善を目的とした治療であるため、1回で症状が完全になくなることを目標とする治療ではありません。症状の程度や経過によっては、追加治療を行うことでさらに改善が期待できる場合があります。特に2回目の治療で効果がさらに高まる患者様は少なくないため、当院では多くの患者様に2回目までの治療をご提案しています。その後の追加治療については、症状の改善度や患者様のご希望を踏まえながら個別に判断しています。
- 効果はどれくらい続きますか?
効果の持続期間には個人差があり、治療時の重症度や症状の経過、治療後の生活習慣やストレス、首や肩への負担などによって異なります。一方で、一旦十分な改善が得られた場合には、その効果は比較的長期間持続することが多く、数か月程度で治療前の状態に戻ってしまうことはあまりありません。実際には、数年にわたって良好な状態を維持されている患者様もいらっしゃいます。また、生活環境の変化や過度な負担などにより症状が再発することはありますが、多くの患者様では、治療前と比べると軽い症状で済むと実感されています。当院では、定期的な治療を前提としているわけではありません。症状の経過をみながら、必要な場合にのみ追加治療をご提案しています。
- 再発することはありますか?
はい、再発することはあります。頭痛の再発には、長期間にわたるストレス、睡眠不足、不規則な生活、長時間のデスクワーク、首や肩への負担などが関与することがあります。これらが続くことで、筋・筋膜の緊張や血流異常、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)が再び生じ、症状が再発することがあります。そのため、再発予防には、治療だけでなく、睡眠習慣や運動習慣の見直し、デスクワークの環境改善、ストレス管理などの日常生活の工夫も大切です。一方で、再発した場合でも、多くの患者様では治療前と同じ程度まで悪化することは少なく、比較的軽い症状で済むことが多い印象です。また、必要に応じて動脈注射治療やカテーテル治療を繰り返し受けていただくことも可能です。当院では、症状だけでなく再発の原因も含めて評価し、長期的に良好な状態を維持できるようサポートしています。
- 繰り返し治療できますか?
何度でも治療可能です。同一部位の追加治療は1ヶ月程度空けて行います。使用薬剤は体内に長く留まるものではなく、丸二日ほどで代謝されます。本治療は組織を傷めるような懸念はございませんし、その他の身体の負担もございません。動脈注射治療、カテーテル治療とも繰り返し治療を受けることができます。
- 完全に頭痛がなくなることはありますか?
はい、完全に頭痛がなくなる患者様もいらっしゃいます。しかし、その効果には個人差があり、すべての患者様が頭痛ゼロになるわけではありません。当院では、まず頭痛発作の頻度や痛みの程度を軽減し、日常生活への支障を少なくすることを目標としています。また、症状の改善に伴って、内服薬の減量や中止を目指すことも重要な治療目標の一つです。その結果として、頭痛がほとんど気にならなくなったり、中には完全に症状が消失したりする患者様もいらっしゃいます。患者様お一人おひとりの病態に応じて、現実的な治療目標を設定しながら治療を進めています。
- 頭痛薬を減らせますか?
はい、多くの患者様で頭痛薬の減量が可能となります。また、症状が十分に改善した場合には、内服薬を中止できることも少なくありません。頭の動注療法やカテーテル治療は、薬物療法とは異なるメカニズムで病態そのものに働きかける治療です。そのため、症状の改善に伴って薬に頼る機会が少なくなり、結果として薬剤使用量の減少につながることが期待できます。頭痛薬を長期間服用すると、薬剤の種類によっては副作用や薬物乱用頭痛(Medication Overuse Headache:MOH)などが問題となることがあります。そのため、必要最小限の薬で症状をコントロールできることは大きなメリットです。なお、薬の減量や中止は自己判断で行うのではなく、症状の経過をみながら主治医と相談のうえで進めることをおすすめします。
- 予防薬をやめられますか?
はい、症状が十分に改善した場合には、予防薬を減量したり、中止できたりする患者様もいらっしゃいます。頭の動注療法やカテーテル治療によって頭痛発作の頻度や程度が軽減すると、予防薬が必要なくなる場合があります。実際には、症状の改善に伴って薬への依存度が自然と低下していく患者様が少なくありません。ただし、予防薬を急に中止すると症状が再び悪化することもあるため、減量や中止は自己判断で行わず、主治医と相談しながら段階的に進めることが大切です。当院では、治療効果や症状の経過を確認しながら、必要に応じて予防薬の見直しについてもご相談いただけます。
- BotoxやCGRP製剤より効果がありますか?
現時点では、頭の動注療法とBotox(ボツリヌス毒素製剤)やCGRP関連薬剤を直接比較した臨床試験は行われていないため、どちらが優れているかを結論づけることはできません。一方で、BotoxやCGRP関連薬剤で十分な改善が得られなかった患者様でも、動脈注射治療やカテーテル治療によって改善がみられる場合があります。これは、それぞれ治療メカニズムが異なるためと考えられます。そのため、これらの治療は互いに排他的なものではなく、必要に応じて併用することも可能です。実際には、動脈注射治療によって症状が改善し、結果としてBotoxや予防薬の使用頻度を減らしたり、中止できたりする患者様もいらっしゃいます。患者様の頭痛の種類や重症度、これまでの治療経過などを総合的に評価し、最適な治療法をご提案しています。
- 他の治療との違いは何ですか?
頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、薬物療法や神経ブロック注射、ボツリヌス毒素製剤(Botox)、CGRP関連薬剤などとは異なる治療メカニズムを持つ治療法です。本治療では、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流を標的として、小さな粒子で病的な血管を塞栓します。その結果、炎症や異常な血流環境の改善を促し、神経過敏や筋・筋膜の異常などにも良い影響を与えることで、頭痛の改善が期待されます。使用する薬剤は体内に長期間残るものではなく、通常は数日以内に代謝・排泄されます。しかし、本治療は薬剤が体内に存在している間だけ作用する治療ではなく、病態そのものの改善を目的としていることが特徴です。そのため、症状が改善した場合には、その効果が長期間持続することが期待できます。また、継続的な内服や定期的な注射が必要となる治療とは異なり、症状が安定している間は追加治療を必要としない患者様も少なくありません。さらに、薬剤を長期間体内に維持する治療ではないため、そのような治療で懸念される長期的な副作用の心配が少ないことも特徴の一つです。なお、すべての治療と同様に、薬剤アレルギーなどの副作用が起こる可能性はゼロではありません。当院では十分な説明を行い、安全性に配慮したうえで治療を実施しています。
安全性編
- 合併症には何がありますか?
頭の動注療法は比較的安全性の高い治療ですが、すべての医療行為と同様に、副作用や合併症が起こる可能性を完全にゼロにすることはできません。最も多いのは、穿刺部の皮下血腫(内出血)です。極細径の針を使用するため、起こったとしても多くは軽度で一時的なものであり、時間の経過とともに自然に改善します。また、一時的な痛みや違和感が生じることもあります。使用する薬剤は少量ですが、ごくまれに薬剤アレルギーが起こる可能性があります。当院では、カテーテル治療を含め、アナフィラキシーショックを経験したことはありませんが、一過性の薬疹(発疹)がみられることがあります。その場合も、多くは自然に軽快するか、必要に応じてアレルギー治療を行うことで速やかに改善します。また、薬剤アレルギーの既往がある患者様でも、原因薬剤の確認や予防的な対応など、安全対策を講じることで治療可能な場合が少なくありません。治療前の診察で詳しくお話を伺い、安全性を十分に確認したうえで治療を行っています。
- 脳梗塞になることはありませんか?
適切な手技で施行した場合、脳梗塞が生じる可能性は極めて低いと考えられます。頭の動注療法では、脳循環とは異なる血管系を治療対象としており、脳へ血流を送る血管や脳梗塞の原因となり得る血管に薬剤を投与することはありません。具体的には、浅側頭動脈(STA)や後頭動脈(OCA)など、頭皮や頭蓋表層を栄養する血管をエコー(超音波)で確認しながら治療を行います。当院では、解剖学的知識に基づき、安全性を最優先に治療を行っています。これまで当院において、本治療に起因する脳梗塞を経験したことは一例もありません。今後も十分な安全対策のもと、適応を慎重に判断し、安全性に配慮した治療を行っています。ご不安な点がございましたら、診察時に詳しくご説明いたします。
- 出血の危険はありますか?
頭の動注療法では極細径の針を使用するため、出血は通常ごく少量です。治療後は穿刺部を十分に圧迫して止血を確認してからお帰りいただきます。通常は数分程度で止血が得られ、その後も特別な処置を必要とすることはほとんどありません。これまで当院では、ご帰宅後に穿刺部から再出血した症例は経験していません。なお、抗血栓薬(血液をさらさらにする薬)を服用されている方などでは、皮下血腫(内出血)が生じやすくなることがありますが、多くは一時的で自然に改善します。治療前に服用中のお薬を確認し、安全性に十分配慮したうえで治療を行っています。
- 神経を傷つけませんか?
頭の動注療法では、エコー(超音波)で血管や周囲の組織を確認しながら治療を行います。エコーガイド下で適切に手技を行った場合、神経を損傷する可能性は極めて低いと考えられます。特に、主要な治療対象である浅側頭動脈(STA:Superficial Temporal Artery)は頭皮の浅い層を走行する血管であり、主要な神経とは解剖学的に位置関係が異なるため、神経損傷のリスクは極めて低い部位です。また、近年の超音波診断装置では神経も明瞭に描出できるため、安全性はさらに向上しています。これまで当院では、本治療に起因する神経損傷を経験したことは一例もありません。今後もエコーガイド下で解剖学的構造を十分に確認し、安全性を最優先に治療を行っています。
- アレルギーがあっても受けられますか?
アレルギーの種類や程度によりますが、多くの場合は治療をご検討いただくことが可能です。薬剤アレルギーの既往がある患者様でも、原因薬剤の確認や予防的な内服、使用薬剤の選択など、適切な対策を講じることで、安全に治療を行える場合が少なくありません。一方で、重篤な薬剤アレルギーやアナフィラキシーの既往がある場合には、より慎重な判断が必要となります。当院では治療前に詳しくお話を伺い、必要に応じて予防策を講じたうえで、安全性を十分に確認して治療を行っています。アレルギーがあるからといって、必ずしも治療を諦める必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。
- 腎機能が悪くても受けられますか?
はい、多くの場合で治療をご検討いただけます。頭の動注療法では造影剤を使用せず、治療に用いる薬剤もごく少量であるため、腎機能への影響は極めて少ないと考えられます。そのため、腎機能障害のある患者様でも治療可能な場合がほとんどです。当院では、透析患者様や腎機能障害を有する患者様に対する痛みのカテーテル治療(微細動脈塞栓術)を数多く経験しています。透析を受けられている方を含め、腎機能障害があるという理由だけで治療を諦める必要はありません。ただし、腎機能障害の程度や原因、全身状態によっては慎重な判断が必要となる場合もあります。腎機能障害を指摘されている方や透析を受けられている方は、必ず事前にお申し出ください。当院では既往歴や検査結果を十分に確認したうえで、安全性に十分配慮しながら治療を行っています。
- 糖尿病でも受けられますか?
はい、多くの場合で治療をご検討いただけます。糖尿病そのものが、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)の適応を妨げることは通常ありません。一方で、糖尿病のある患者様では、血流障害や組織の修復機能の影響などにより、糖尿病のない方と比べて治療効果が現れるまでに時間を要する傾向があります。そのため、治療効果を判定する際には、より長い経過で評価することが大切です。また、糖尿病の重症度や血糖コントロールの状態によっても治療経過は異なります。当院では、全身状態を十分に確認したうえで、安全性に配慮しながら治療を行っています。ご不安な点がございましたら、診察時にお気軽にご相談ください。
- 高血圧でも受けられますか?
はい、多くの場合で治療をご検討いただけます。高血圧そのものが、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)の適応を妨げることは通常ありません。また、本治療によって血圧が大きく変動することもほとんどありません。一方で、血圧のコントロールが不良な場合には、高血圧に対する治療を優先していただくことをおすすめします。なお、治療に際して降圧薬を中止する必要はありません。普段どおり処方されたお薬を服用したうえでご来院ください。当院では、全身状態や服用中のお薬を確認したうえで、安全性に十分配慮しながら治療を行っています。
- 抗血栓薬(血液をさらさらにする薬)を飲んでいても受けられますか?
はい、多くの場合で治療をご検討いただけます。頭の動注療法では、抗血栓薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を服用されていても、通常は休薬する必要はありません。むしろ、自己判断で休薬すると脳梗塞や心筋梗塞、その他の血栓症のリスクが高まる可能性があるため、処方どおり服用したうえで治療を受けていただくことをおすすめしています。本治療では極細径の針を使用し、体表から十分な圧迫止血が可能であるため、重篤な出血が問題となることはほとんどありません。当院では、これまで抗血栓薬を継続したまま数多くの治療を行ってきましたが、休薬を要するような出血性合併症は経験していません。一方、血友病などの出血性疾患やその他の血液疾患をお持ちの方は、治療方法に配慮が必要となる場合がありますので、必ず事前にお申し出ください。当院では服用中のお薬や基礎疾患を十分に確認したうえで、安全性に十分配慮しながら治療を行っています。
- ペースメーカーがあっても受けられますか?
はい、多くの場合で治療をご検討いただけます。ペースメーカーの有無は、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)の適応を妨げるものではありません。また、植込み型除細動器(ICD)や心臓再同期療法デバイス(CRT-P、CRT-D)を使用されている患者様でも、通常どおり治療を受けていただくことが可能です。本治療では電気を用いた治療機器を使用しないため、これらの心臓植込み型デバイスへ影響を及ぼすことはありません。治療に伴ってデバイスの設定変更や、治療前後のデバイスチェックを行う必要も通常はありません。院長は循環器内科専門医・心臓血管カテーテル治療専門医として、ペースメーカー、ICD、CRT-P、CRT-Dを植え込まれた患者様の診療経験も豊富です。その経験を活かし、基礎疾患や服用中のお薬を十分に確認したうえで、安全性に配慮しながら治療を行っています。ご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。
治療後編
- 当日は仕事できますか?
はい、ほとんどの場合は治療当日から通常どおりお仕事をしていただけます。頭の動注療法は外来で受けられる低侵襲な治療であり、治療後に長時間の安静は必要ありません。そのため、多くの患者様は治療後そのままご帰宅され、通常どおり日常生活を送られています。一方で、頭の動脈注射治療では、治療後に一時的な拍動性頭痛や穿刺部の違和感を自覚されることがあります。しかし、その多くは軽度かつ一過性であり、日常生活や仕事に支障を来すほど強くなることはまれです。ただし、治療当日の体調や仕事内容には個人差があります。激しい肉体労働や強い負荷を伴う作業を予定されている場合は、診察時にご相談ください。当院では患者様のご職業や生活背景も考慮しながら、適切にご案内いたします。
- 運転はできますか?
はい、多くの場合は治療当日から運転していただくことが可能です。頭の動注療法では、通常の注射治療と比べて運転に関するリスクが特別高くなることはありません。そのため、多くの患者様は治療後にご自身で運転してお帰りになられています。一方で、治療後に一時的な拍動性頭痛や違和感を自覚されることがありますので、体調に不安がある場合は無理をせず、院内でしばらく安静にしていただくことがあります。担当医の指示に従ってご帰宅ください。また、長距離運転や職業運転手など、運転そのものがお仕事となる方は、治療前にご相談いただければ、仕事内容も考慮したうえでご案内いたします。
- 入浴できますか?
はい、入浴していただけます。頭の動注療法では極細径の針を使用するため、穿刺部への負担はごく軽微です。当院では、安全のため治療後約3時間は時間を空けてから入浴していただくようご案内しています。ご心配な場合は、当日はシャワーのみとしていただいても構いません。また、穿刺部を強くこすったり刺激したりすることは避けてください。なお、治療後に薬剤アレルギーが疑われる症状(発疹やかゆみなど)がみられた場合は、当日の入浴や長時間の温浴は避けていただき、速やかに当院へご連絡ください。
- 飲酒できますか?
飲酒は可能ですが、治療当日は控えていただくことをおすすめしています。飲酒によって治療効果が低下することはありませんが、血流の変化により穿刺部の違和感や頭痛などの一時的な症状を助長する可能性があります。そのため、できるだけ治療当日の飲酒はお控えください。また、治療後に発疹やかゆみなど、薬剤アレルギーが疑われる症状がみられた場合は、症状を悪化させる可能性があるため、当日の飲酒は避けてください。ご不明な点がございましたら、治療当日に担当医へお気軽にご相談ください。
- 運動はいつからできますか?
軽い運動であれば、治療当日から行っていただいても問題ありません。頭の動注療法によって運動が治療効果へ悪影響を及ぼすことはありません。しかし、治療直後は一時的に頭重感や拍動性頭痛、穿刺部の痛みや違和感を自覚されることがあります。そのため、医学的には当日から運動可能ですが、より安心してお過ごしいただくためには、激しい運動やスポーツは翌日以降としていただくことをおすすめしています。なお、運動を再開した際に症状の悪化や気になる症状がみられた場合は、無理をせず当院までご相談ください。
- 飛行機に乗れますか?
はい、問題なくご利用いただけます。治療当日の搭乗も可能です。頭の動注療法では、飛行機の気圧変化によって治療部位へ悪影響が生じることは通常ありません。そのため、治療当日に飛行機をご利用いただいても差し支えありません。ただし、治療直後に頭重感や拍動性頭痛、穿刺部の違和感などを自覚されることがありますので、長時間の移動に不安がある場合は、院内でしばらく安静にしたうえでご帰宅いただくことも可能です。ご旅行や出張などの予定がある場合は、治療日程についてもお気軽にご相談ください。
- 頭痛が一時的に悪化することはありますか?
はい、一時的に症状が強くなることがあります。多くの患者様では治療直後に大きな変化はありませんが、中には治療直後から症状の改善を実感される方や、反対に一時的な頭痛の増悪を感じられる方もいらっしゃいます。これは治療によって頭部の血流環境が変化する過程で生じる反応と考えられ、拍動性の頭痛や頭重感として自覚されることがあります。こうした症状は通常、一時的なものであり、多くは1日から数日以内に自然に軽快します。その後は徐々に症状が改善へ向かうことが多く、治療によって頭痛が恒久的に悪化した症例は、これまで当院では経験していません。症状が強い場合や長引く場合には、無理をせず当院までご連絡ください。必要に応じて適切に対応いたします。
- どれくらい通院が必要ですか?
通院回数には個人差がありますが、当院では多くの患者様に2回の治療をおすすめしています。1回の治療で十分な改善が得られる患者様もいらっしゃいますが、病態の改善をより安定させるためには、2回目の治療まで受けていただくメリットが大きいと考えています。そのため、症状が著明に改善した場合を除き、多くの患者様が2回目まで治療を受けられています。2回目の治療は、通常1か月程度間隔をあけて行います。その後は症状の改善度や経過、患者様のご希望を踏まえて、追加治療が必要かどうかを個別に判断します。症状が安定した場合には、それ以上の通院を必要としないことも少なくありません。一方で、より高い治療効果を目指す場合や再発した場合には、必要に応じて追加治療をご提案しています。結果として、多くの患者様では数回程度の通院で治療を終えられています。
- 効果がなかった場合はどうなりますか?
動脈注射治療で十分な改善が得られなかった場合には、まず「治療薬が標的部位まで十分に届いていたか」と「動脈注射治療だけで必要な範囲を治療できていたか」を検討します。動脈注射治療では、針の刺激によって血管が一時的に強く収縮する血管攣縮が起こり、薬液が十分に届かないことがあります。この場合、再度同じ方法を繰り返すよりも、カテーテルを用いて標的血管へ確実に薬液を届ける微細動脈塞栓術が適していることがあります。実際に、動脈注射治療では十分な効果が得られなかったものの、カテーテル治療後に大きく改善する患者様もいらっしゃいます。また、目の奥の痛み、顔面のこり、眼精疲労、顎関節症、歯の食いしばりなどを伴う場合には、浅側頭動脈(STA)や後頭動脈(OCA)を対象とした頭の動注療法だけでは、治療範囲が不十分なことがあります。このような場合には、カテーテル治療によって顎動脈(Max.A)、顔面横動脈(TFA)、顔面動脈(FA)など、顔面や眼窩周囲に関係する血管を治療することを検討します。さらに、重度の首こりや肩こりを伴う場合には、頭部だけでなく頸部や肩周囲の病態が頭痛の持続に関与している可能性があります。その場合は、頸部や肩周囲に対するモヤモヤ血管治療(微細動脈塞栓術)を組み合わせることで、改善が期待できることがあります。必要な範囲に十分な治療が行われても改善が得られない場合には、モヤモヤ血管や病的血流以外の原因が関与している可能性を考え、診断や治療方針を改めて見直します。このように、効果が得られなかった場合には、単に「治療が効かなかった」と判断するのではなく、治療が十分に行われていたか、治療範囲が適切であったか、別の原因がないかを慎重に評価することが重要です。診察のうえで、その後の治療方針を詳しくご説明いたします。
- 再治療はいつできますか?
通常は、初回治療から約1か月後を目安に追加治療を行っています。症状によっては、それより短い間隔で治療することも可能ですが、頭の動注療法では治療後もしばらく病態の改善が続くため、慌てて追加治療を行う必要はないことがほとんどです。そのため、まずは約1か月程度経過をみたうえで、追加治療が本当に必要かどうかを判断しています。一方で、「数か月空いてしまったら効果がなくなりますか?」というご質問をいただくことがありますが、初回治療から期間が空いたこと自体は大きな問題ではありません。ただし、追加治療による相乗効果を最大限に引き出すという観点からは、初回治療から約1か月後に2回目の治療を行うことが理想的と考えています。概ね3か月以内であれば、その効果を十分に期待できることが多いです。その後の治療間隔については、症状の改善度や再発の有無、患者様のご希望などを踏まえ、一人ひとりに合わせてご提案しています。
費用編
- 治療費はいくらですか?
詳しい治療費につきましては、料金表をご参照ください。頭の動注療法、カテーテル治療(微細動脈塞栓術)ともに、治療内容や対象部位によって費用が異なります。診察時に症状や治療範囲を確認したうえで、必要な治療内容と費用について事前にご説明いたします。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
- 保険は使えますか?
頭の動注療法およびカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、健康保険適用外の自費診療です。頭の動注療法は外来で行う注射治療の一環であるため、ご加入の生命保険や医療保険についても、一般的には給付金の対象とならないことが多いようです。ただし、保険会社やご契約内容によって取扱いが異なりますので、詳しくはご加入の保険会社へお問い合わせください。なお、自費診療であっても、一定の条件を満たす場合には医療費控除の対象となります。詳しくは税務署または税理士へご相談ください。
- 医療費控除の対象ですか?
はい、治療を目的とした医療行為であるため、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間に、本人または生計を一にするご家族が支払った医療費について、一定の条件を満たした場合に確定申告を行うことで、所得税や住民税の軽減を受けられる制度です。当院では、医療費控除に必要な領収書を発行していますので、大切に保管し、確定申告の際にご利用ください。なお、医療費控除の適用条件や控除額は、ご本人の年間医療費や所得などによって異なります。詳しい手続きにつきましては、所轄の税務署、税理士、または国税庁の案内をご確認ください。
- 支払い方法を教えてください。
お支払いは、現金またはクレジットカードをご利用いただけます。クレジットカードをご利用の場合は、VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、UnionPay(銀聯)に対応しています。お支払い方法についてご不明な点がございましたら、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。
- クレジットカードは使えますか?
はい、ご利用いただけます。当院では、以下のクレジットカードをご利用いただけます。
VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、Discover、UnionPay(銀聯)
ご利用方法やお支払いに関してご不明な点がございましたら、お気軽にスタッフまでお問い合わせください。
- 分割払いはできますか?
申し訳ございませんが、当院でのお支払いにおいて分割払い(医療ローン等)には対応しておりません。分割払いをご希望の場合は、クレジットカードでお支払いいただいた後に、ご利用のカード会社が提供する分割払いやリボ払いなどをご利用いただける場合があります。なお、分割払いの可否や手続き方法は、カード会社やご契約内容によって異なります。詳しくは、ご利用のクレジットカード会社へお問い合わせください。
- 返金保証制度はありますか?
頭の動注療法は、返金保証制度の対象外です。一方、カテーテル治療(微細動脈塞栓術)については、一定の条件を満たした場合に返金保証制度をご利用いただけます。詳しくは、診察時にご説明いたしますので、お気軽にお問い合わせください。
- 返金保証の条件は何ですか?
頭の動注療法は、返金保証制度の対象外です。カテーテル治療(微細動脈塞栓術)の返金保証制度については、所定の適用条件を満たした場合にご利用いただけます。制度の詳細につきましては、治療費用のページをご覧ください。また、適用条件や注意事項については、受診時に書面を用いて詳しくご説明いたします。
- 治療後に追加費用はかかりますか?
治療後に追加費用が自動的に発生することはありません。再診や追加治療をご希望される場合には、所定の診察料・治療費が必要となります。症状が順調に改善し、特に気になることがなければ、定期的な受診は必須ではありません。一方で、経過についてご相談されたい場合や追加治療をご希望の場合には、いつでもご受診いただけます。費用につきましては、事前に十分ご説明したうえで治療を行いますので、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
- 初診費用はいくらですか?
初診料を含めた診療費・治療費につきましては、治療費用のページをご確認ください。診察の結果、治療内容や治療範囲によって費用が異なる場合には、事前に十分ご説明したうえで治療を行います。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
他院との違い編
- 神経ブロックとの違いは何ですか?
神経ブロック注射と頭の動注療法は、治療の目的や作用する部位、治療メカニズムが大きく異なります。神経ブロックは、局所麻酔薬やステロイドなどを神経周囲へ注射し、痛みの伝達を一時的に抑える治療です。一方、頭の動注療法は、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)や病的血流を標的とした微細動脈塞栓術であり、神経へ直接作用させる治療ではありません。また、痛み止めやステロイドは使用せず、標的となる血管へ薬液を投与します。そのため、神経ブロックに伴う神経損傷や、ステロイド特有の副作用を心配する必要がありません。また、血管の分布に沿って広範囲を治療できることも特徴の一つです。さらに、本治療は薬剤が体内に存在している間だけ効果を発揮する治療ではなく、病態そのものの改善を目的としています。そのため、一旦十分な改善が得られた場合には、その効果が長期間持続することが期待できます。また、神経ブロックで十分な改善が得られなかった患者様でも、動脈注射治療やカテーテル治療で改善がみられることがあります。これは、それぞれ作用する部位や治療メカニズムが異なるためと考えられます。一方で、神経ブロックは痛みを速やかに和らげることを得意とする治療であり、頭の動注療法は病態改善を目的とした治療であるため、即効性は神経ブロックのほうが優れています。なお、両者は互いに排他的な治療ではなく、必要に応じて併用することも可能です。患者様の症状や病態に応じて、最適な治療法をご提案いたします。
- ボトックスとの違いは何ですか?
ボトックス注射と頭の動注療法は、作用する部位や治療メカニズムが大きく異なります。ボトックス注射は、ボツリヌストキシンAを筋肉へ注射し、神経終末からのアセチルコリン放出を抑制することで、筋肉の緊張や神経の過敏性を和らげる治療です。慢性片頭痛に対する有効性が報告されており、通常は治療後3~7日頃から効果が現れ、約2週間で最大となり、3~4か月程度持続します。そのため、効果を維持するためには定期的な治療が必要となります。一方、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、病的血流や炎症性血管新生(モヤモヤ血管)を標的として病態そのものの改善を目指す治療です。筋肉へ直接作用する治療ではないため、筋力低下や筋萎縮を生じる心配はありません。また、病態の改善が得られた場合には、その効果が長期間持続することが期待できます。ボトックス注射では、額への注射による眉毛の下垂や、咬筋への注射による噛みにくさなどがみられることがあります。また、肩こりに対して使用した場合には、一時的な筋力低下や重だるさを自覚されることがあります。一方で、ボトックス注射が適している患者様もいらっしゃいます。筋肉の過剰な緊張や神経終末の過敏性が主体と考えられる場合には、有効な治療選択肢となります。また、ボトックス注射で十分な改善が得られなかった患者様でも、頭の動注療法やカテーテル治療で改善が得られることがあります。これは、それぞれ作用する部位や治療メカニズムが異なるためと考えられます。両者は互いに代替する治療というよりも、それぞれに特徴と適応があります。当院では患者様の症状や病態を十分に評価したうえで、必要に応じて使い分けや併用をご提案しています。
- CGRP抗体薬との違いは何ですか?
CGRP抗体薬と頭の動注療法は、作用する部位や治療メカニズムが大きく異なります。CGRP(Calcitonin Gene-Related Peptide:カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、片頭痛の発症に重要な役割を果たす神経ペプチドです。三叉神経や硬膜血管などから放出され、血管拡張や神経原性炎症を引き起こすことで頭痛を増強すると考えられています。CGRP抗体薬は、このCGRPまたはその受容体を標的として作用する予防薬であり、片頭痛患者様を対象とした多くの臨床試験で有効性が示されています。また、一部の製剤は群発頭痛にも適応があります。一方、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、病的血流や炎症性血管新生(モヤモヤ血管)を標的とした治療です。特定の痛み物質を抑制する治療ではありませんが、抗炎症作用や血流環境の改善、神経過敏の緩和などを通して、頭痛や頭こりなどの症状改善を目指します。そのため、痛みの軽減だけでなく、頭こりや首こり、眼精疲労、睡眠の質、活動性など、患者様によっては痛み以外の変化を実感されることがあります。また、症例によっては頭皮環境の改善やフェイスラインの変化を自覚される方もいらっしゃいます。CGRP抗体薬は眠気などの副作用が少なく、安全性にも優れた治療と考えられています。一方で、長期使用に関するデータは現在も蓄積が続けられており、今後さらに知見が深まることが期待されています。頭の動注療法で使用する薬剤は体内に長期間残るものではなく、薬剤自体による重篤な副作用は極めてまれです。また、両者は作用機序が異なるため、患者様の病態によっては併用することで相補的な効果が期待できる場合もあります。当院では、それぞれの治療の特徴を踏まえ、患者様の症状や病態に応じて最適な治療法をご提案しています。
- 整体・マッサージとの違いは何ですか?
整体やマッサージと頭の動注療法・カテーテル治療(微細動脈塞栓術)は、アプローチする部位と治療メカニズムが大きく異なります。整体やマッサージは、筋肉や筋膜などに対して体の外から働きかけ、筋緊張や血流を改善する施術です。一方、頭の動注療法やカテーテル治療は、病的血流や炎症性血管新生(モヤモヤ血管)を標的として、血管の内側から病態へ働きかける治療です。血管の走行に沿って薬液を届けることができるため、外から十分にアプローチしにくい深部組織や、強い刺激を避けるべき部位に対しても治療を行うことが可能です。また、揉み返しや、施術に伴う神経・筋肉への直接的な負担を心配する必要もありません。整体やマッサージで一時的に症状が軽くなる方は、筋緊張や血流異常が症状に関与している可能性があり、頭の動注療法やカテーテル治療による改善も期待できます。また、整体やマッサージで十分な効果が得られなかった患者様でも、本治療によって症状が改善することがあります。病態そのものの改善が得られた場合には、その効果が長期間持続することが期待できるため、結果として整体やマッサージへ通う頻度が減ったり、必要なくなったりする患者様も少なくありません。慢性的な頭痛や頭こり、首こりを根本から改善したいとお考えの方は、一つの治療選択肢としてぜひご相談ください。
- 手術とは違うのですか?
はい、手術ではありません。頭の動注療法は、外来で行う注射治療の一種です。極細径の針を用いて標的となる動脈へ薬液を投与する治療であり、皮膚を切開したり縫合したりすることはありません。治療時間は数分程度で終了し、入院も不要です。治療後はご自身で歩いてお帰りいただけます。また、長時間の安静は必要なく、当日も通常どおり日常生活を送っていただけます。ご不安な点がございましたら、診察時に治療の流れについて詳しくご説明いたしますので、お気軽にご相談ください。
- 他院のカテーテル治療との違いは何ですか?
頭の動注療法は、カテーテル治療(微細動脈塞栓術)の治療メカニズムを応用した、簡易に受けられる治療法です。カテーテル治療と比べると治療範囲や効果には限界がありますが、外来で短時間に施行でき、身体への負担や費用を抑えられることが大きな特徴です。一方、カテーテル治療では、体表から直接穿刺できない血管や深部の血管まで治療することが可能であり、病態に応じてより広範囲かつ精密な治療を行うことができます。当院では、頭の動注療法とカテーテル治療の両方に対応しており、患者様の症状や病態に応じて最適な治療法をご提案しています。必要に応じて両者を組み合わせることで、より高い治療効果を目指すことも可能です。院長は循環器内科専門医・心臓血管カテーテル治療専門医として、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、さらにモヤモヤ血管に対する微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)の3領域において、合計1万例以上のカテーテル治療経験を有しています。また、日本で開発された世界唯一の心臓血管内視鏡を用いた豊富な診療経験を通じて、血管を内側から詳細に観察・評価してきました。こうした血管治療の経験と技術を生かし、有効性の向上はもちろん、安全性の確保や治療時の痛み・不快感・不安の軽減にも努めています。診察から治療、治療後のフォローアップまで、院長が一貫して担当いたします。患者様お一人おひとりの病態を丁寧に評価し、最適な治療をご提供できるよう努めています。
- EVTクリニックの治療の特徴を教えてください。
当院では、頭の動注療法とカテーテル治療(微細動脈塞栓術)の両方に対応しており、患者様の症状や病態に応じて最適な治療法をご提案しています。治療にあたっては、有効性を高めることはもちろん、安全性の確保、治療時の痛みや不快感、不安をできる限り軽減することを大切にしています。また、診察から治療、治療後のフォローアップまで、院長が一貫して担当し、お一人おひとりの病態に合わせた診療を行っています。院長は、循環器内科専門医・心臓血管カテーテル治療専門医として、冠動脈疾患、末梢動脈疾患、さらにモヤモヤ血管に対する微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)の3領域において、合計1万例以上のカテーテル治療経験を有しています。また、日本で開発された世界唯一の心臓血管内視鏡を用いた豊富な診療経験を通じて、血管を内側から詳細に観察・評価してきました。こうした長年の血管治療の経験と技術を生かし、病態を的確に評価したうえで、患者様お一人おひとりに最適な治療をご提供できるよう努めています。慢性的な頭痛や頭こりでお悩みの方が、安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な診療を心がけています。
- 医師はどのような資格を持っていますか?
当院の院長・鴨井 大典が、診察から治療、治療後のフォローアップまで一貫して担当いたします。主な資格・所属は以下のとおりです。
・心臓血管カテーテル治療専門医
・循環器専門医
・総合内科専門医
・日本心臓血管内視鏡学会 評議員
・医学博士
院長は、循環器領域における高度なカテーテル治療を専門として長年診療に携わり、その経験を生かして、モヤモヤ血管に対する微細動脈塞栓術(頭の動注療法・カテーテル治療)を行っています。専門的な知識と豊富な臨床経験に基づき、安全性と有効性の両立を重視した診療を心がけています。
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- 治療実績はどのくらいありますか?
院長は、これまでに1万例以上の血管内治療経験を有しています。その内訳には、冠動脈疾患に対するカテーテル治療、末梢動脈疾患に対する血管内治療、モヤモヤ血管に対する微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)など、幅広い領域の血管内治療が含まれます。なかでも、透析患者様に対する血管内治療は、血管内治療の中でも特に高度な技術と豊富な経験が求められる領域の一つとされています。院長はこの分野においても極めて豊富な診療経験を有し、多数の複雑で難易度の高い症例を担当してきました。また、日本で開発された世界唯一の心臓血管内視鏡を用いた豊富な診療経験があり、血管を内側から直接観察・評価しながら診療を行ってきました。こうした経験は、血管の状態を深く理解し、安全かつ精密な治療を行ううえで大きな強みとなっています。現在は、その豊富な血管内治療の経験を生かし、頭の動注療法やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)を行っています。血管の解剖や病態を的確に評価し、有効性の向上はもちろん、安全性の確保や治療時の痛み・不快感・不安の軽減にも努めています。
- 全国から受診できますか?
はい、全国からご受診いただけます。当院では、診察の結果、治療適応があると判断された場合には、初診当日に治療まで行うことも可能です。また、治療後の定期通院は必須ではありません。そのため、北海道から沖縄まで全国各地はもちろん、海外からご来院される患者様もいらっしゃいます。ご遠方にお住まいの方でも、できるだけ通院回数を少なくできるよう、一人ひとりのご都合やご事情に合わせて治療計画をご提案いたします。名古屋は、新幹線・飛行機・高速道路など交通アクセスに優れた都市です。交通アクセスの詳細につきましては、アクセスのページをご覧ください。
受診編
- 初診では何をしますか?
初診では、まず現在の症状やこれまでの経過、治療歴、日常生活への影響などについて詳しくお話を伺います。その後、必要に応じて身体診察、エコー(超音波)検査、レントゲン検査などを行い、症状の原因や病態を総合的に評価します。診療時間は通常20分程度(内容により最大30分程度)です。診察の結果、治療適応があると判断され、ご本人のご希望があれば、初診当日に治療まで行うことも可能です。治療内容や費用につきましては、事前に十分ご説明し、ご納得いただいたうえで治療を行います。
- MRI画像を持参したほうがよいですか?
必須ではありません。ただし、これまでに撮影されたMRIやCTなどの画像や検査結果をお持ちでしたら、ご持参いただけますと診療の参考になります。画像はCD-ROMなどのデータでも、読影レポートでも構いません。もちろん、お持ちでない場合でも診察・治療をご相談いただくことは可能です。
- 紹介状は必要ですか?
紹介状(診療情報提供書)は必須ではありません。紹介状がなくてもご受診いただけます。ただし、これまでの治療経過が複雑な場合や、診療上必要と判断した場合には、ご本人の同意をいただいたうえで、紹介元の医療機関へ診療情報の照会をさせていただくことがあります。より適切な診断・治療につなげるため、これまでの検査結果や紹介状をお持ちの場合は、ご持参いただけますと診療の参考になります。
- 当日に治療できますか?
はい、可能です。診察の結果、治療適応があると判断され、ご本人のご希望があれば、初診当日に治療まで行うことができます。治療に際しては、治療内容や期待される効果、考えられるリスク、費用などについて十分にご説明し、ご理解・ご納得いただいたうえで進めます。無理に治療をおすすめすることはありませんので、ご不明な点やご不安なことがございましたら、何でもお気軽にご相談ください。頭の動注療法では、多くの患者様が初診当日の治療を希望されています。一方で、一度ご自宅へ持ち帰ってご検討いただいてから、後日治療を受けていただくことももちろん可能です。
- 遠方ですが受診できますか?
はい、ご遠方にお住まいの方でも安心してご受診いただけます。頭の動注療法は、診察の結果、治療適応があると判断された場合には、初診当日に治療まで行うことも可能です。また、治療後の定期通院は必須ではないため、通院回数をできるだけ少なく抑えることができます。そのため、当院には全国各地から多くの患者様がお越しになっています。患者様お一人おひとりのお住まいの地域やご都合に配慮し、無理のない治療計画をご提案いたします。
- 家族も付き添えますか?
はい、ご家族の付き添いも可能です。待合室だけでなく、診察室にもご一緒にお入りいただけます。また、治療時につきましても、安全な治療の妨げとならない範囲でご同席いただくことが可能です。ご家族と一緒に説明をお聞きいただくことで、治療内容や治療後の注意点についてよりご理解いただきやすくなります。ご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
- オンライン診療はできますか?
はい、必要に応じて対応しています。オンライン診療は、原則として再診の患者様を対象としており、ご遠方にお住まいの方や通院が難しい場合などに、症状や診療内容に応じて個別にご案内しています。実施方法や適応につきましては、患者様の状況に応じてご相談のうえ決定いたします。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
- セカンドオピニオンとして相談できますか?
はい、セカンドオピニオンのご相談も承っています。現在の診断や治療方針について別の専門医の意見を聞いてみたい方、他院で治療を受けているものの改善が得られずお悩みの方も、お気軽にご相談ください。診察の結果、当院で治療をご希望される場合には、そのまま治療についてご相談いただくことも可能です。もちろん、ご相談のみでも差し支えありません。
- 予約方法を教えてください。
初診の方は、WEB予約またはお電話にてご予約いただけます。
・当日の受診をご希望の場合は、お電話にてお問い合わせください。
・再診のご予約は、お電話のみで承っています。
・ご都合が悪くなった場合は、WEB予約の方はWEB上で、お電話でご予約の方はお電話にて、キャンセルまたはご予約の変更をお願いいたします。
・無断キャンセルは、他の患者様の受診機会に影響を及ぼす場合があります。やむを得ずキャンセルされる場合は、お早めのご連絡にご協力をお願いいたします。
皆様に円滑に診療を受けていただくため、ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。
- どのような人は治療を受けられませんか?
頭の動注療法は、安全性の高い治療であり、治療を受けられない患者様はほとんどおられません。ただし、治療中に安静を保つことが極めて困難な場合には、安全に治療を行えないため、施行できないことがあります。もっとも、頭の動注療法は短時間で終了する治療であり、通常は大きな問題となることはほとんどありません。また、治療で使用する薬剤に対してアナフィラキシーショックを起こした既往がある場合には、治療をお受けいただけないことがあります。必ず事前に担当医へお申し出ください。一方、薬疹など比較的軽度の薬剤アレルギー歴のみの場合には、多くのケースで必要な予防策を講じることにより、安全に治療を受けていただくことが可能です。これまでの当院の診療経験においても、これらの理由から治療をお受けいただけなかった患者様は極めてまれです。治療の可否は、お一人おひとりの病歴や全身状態を十分に確認したうえで判断いたします。ご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
その他
- 頭痛の原因は血管ですか?
長年、「片頭痛は血管が拡張することで起こる病気」と考えられてきました。しかし現在では、それだけでは説明できないことが分かってきています。現在の研究では、片頭痛は脳や三叉神経の過敏性を背景として、神経・血管・炎症が複雑に関与して起こる病気と考えられています。CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)などの痛みに関係する物質が放出されることで血管が拡張し、神経原性炎症が起こり、痛みが生じると考えられています。つまり、血管は重要な役割を担っていますが、それだけが原因ではありません。一方、近年では、慢性的な頭痛ではモヤモヤ血管(異常な炎症性血管新生)が痛みの持続に関与している可能性も報告されています。このような病的な血流や炎症性血管新生を標的とする治療が、動脈注射治療やカテーテル治療(微細動脈塞栓術)です。つまり、「頭痛は血管の病気」でも「神経だけの病気」でもなく、神経・血管・炎症が相互に影響し合って起こる病気と考えるのが現在の医学的な理解です。そのため、患者様の状態に応じて、薬物療法、生活習慣の改善、動脈注射治療、カテーテル治療などを適切に組み合わせることが重要です。
- 首こりが関係する頭痛にも効果がありますか?
首こりが頭痛の原因や増悪因子となっている場合には、一定の改善が期待できます。ただし、首こりそのものが強い場合には、頭部だけでなく首に対する治療を併せて行うことが望ましい場合があります。こうしたケースでは、頸部(深頸動脈など)を標的とした微細動脈塞栓術により、首こりや頭痛が改善することがあります。特に緊張型頭痛では、筋肉や筋膜、血流が重要な要素となります。僧帽筋をはじめ、多くの筋肉は頭部・頸部・背部へ連続しているため、頭痛と首こりは互いに影響し合うことが少なくありません。首こりの治療によって頭痛が改善する方もいらっしゃいます。症状が広範囲に及んでいる場合には、頭部だけでなく頸部や肩、背部など複数の部位を治療することで、より良い効果が期待できることがあります。
- 天気痛にも効きますか?
一定の改善が期待できます。ただし、天気痛そのものを完全になくすことを目的とした治療ではありません。実際には、「天候が悪くなると多少の症状は出るものの、以前ほど強くならなくなった」「回復が早くなった」「日常生活への支障が少なくなった」と感じられる患者様が多くいらっしゃいます。天気痛は、気圧や気温、湿度などの環境変化に対する身体の過敏な反応が関与していると考えられており、片頭痛や緊張型頭痛、頸部の筋緊張などが背景にあることも少なくありません。動脈注射治療やカテーテル治療により頭痛や首こりなどの基礎となる症状が改善することで、結果として天候の影響を受けにくくなることが期待されます。症状の現れ方には個人差がありますが、「以前より天候を気にせず生活できるようになった」とお話しされる患者様も少なくありません。天気痛だけを治療対象とするのではなく、その背景にある頭痛や首こりなどの病態を改善することが重要であると考えています。
- デスクワークによる頭痛にも適応がありますか?
デスクワークが原因または誘因となっている頭痛は、モヤモヤ血管治療(微細動脈塞栓術)の良い適応となることが多く、一定の改善が期待できます。長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用では、同じ姿勢が続くことで首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなりやすくなります。また、眼精疲労も加わることで、緊張型頭痛や片頭痛を引き起こしたり、悪化させたりすることがあります。このような場合には、頭部だけでなく、必要に応じて頸部や肩周囲を含めて治療することで、頭痛だけでなく首こりや肩こりの改善も期待できます。さらに、作業姿勢やモニターの位置、適度な休憩やストレッチなどを見直すことで、より良い治療効果が期待できます。
- スマートフォンの使いすぎによる頭痛にも効果がありますか?
はい、一定の改善が期待できます。スマートフォン(スマホ)の長時間使用は、眼精疲労に加えて、うつむいた姿勢が続くことで首や肩の筋肉が緊張し、血流が低下しやすくなります。その結果、緊張型頭痛や片頭痛を引き起こしたり、悪化させたりすることがあります。いわゆる「ストレートネック」を伴う方では、首への負担がさらに大きくなり、頭痛が慢性化することがあります。このような頭痛は、首こりや肩こりを伴うことが多く、モヤモヤ血管治療(微細動脈塞栓術)の比較的良い適応となることがあります。必要に応じて頭部だけでなく頸部も併せて治療することで、より良い改善が期待できます。ただし、治療だけではなく、スマートフォンの使用時間や姿勢の見直し、適度な休憩を心掛けることも再発予防には重要です。
- 新型コロナウイルス感染後の慢性頭痛にも適応がありますか?
一定の改善が期待できる場合があります。新型コロナウイルス感染後遺症(Long COVID)では、頭痛をはじめ、倦怠感、首こり、筋肉痛、集中力の低下(ブレインフォグ)など、さまざまな症状が長く続くことがあります。これらの症状には、慢性炎症や微小循環障害、血管内皮障害、炎症性血管新生などが関与している可能性が示唆されています。このような場合、頭痛だけに着目して頭部のみを治療するよりも、首や肩の筋緊張や血流障害を併せて改善することが重要となることがあります。そのため、頭部だけでなく頸部や肩(必要に応じて上肢を含む)まで治療範囲を広げることで、より良い改善が期待できる場合があります。症状の現れ方や重症度には個人差があるため、診察のうえで最適な治療範囲をご提案しています。
- むち打ち後の頭痛にも治療できますか?
はい、一定の改善が期待できます。ただし、むち打ち(頸椎捻挫)による頭痛では、頭部だけでなく、原因となっている頸部の病態を治療することが重要です。むち打ちでは、首の筋肉や靱帯などに炎症や血流異常が関与し、それらが頭痛の一因となっていることがあります。このような場合には、頸部(深頸動脈など)を標的とした微細動脈塞栓術(カテーテル治療)が有効となることがあります。これらの血管は、動脈注射治療では安全性と十分な治療効果の両立が難しいため、カテーテル治療が適しています。診察所見や症状、必要に応じて画像検査などを踏まえ、最適な治療法をご提案しています。
- 頭痛と肩こりを同時に治療できますか?
はい、同時に治療することが可能です。頭痛に対しては、浅側頭動脈(STA)や後頭動脈(OCA)を対象とした頭の動注療法(STA動注・OCA動注)を行います。一方、肩こりに対しては、頸横動脈(TCA) や下行肩甲動脈(DSA)などを対象とした肩の動注療法を行います。頭痛と肩こりは互いに影響し合っていることが多く、特に首こりを伴う場合には、頸部の病態が頭痛や肩こりの原因となっていることも少なくありません。そのため、それぞれを同時に治療することで、より良い改善が期待できる場合があります。また、首こりを伴う場合や症状が広範囲に及ぶ場合には、動脈注射治療よりもカテーテル治療(微細動脈塞栓術)の方が適していることがあります。診察所見や症状を総合的に評価し、患者様お一人おひとりに最適な治療法をご提案しています。
- 他院で『異常なし』と言われた頭痛にも原因がありますか?
はい、あります。「異常なし」と説明を受けた場合、多くはMRIやCTなどの画像検査で、脳出血や脳腫瘍、脳梗塞などの二次性頭痛(明らかな病気が原因となる頭痛)が否定されたことを意味します。一方、画像検査で異常が認められなくても、頭痛の原因がないというわけではありません。慢性頭痛の多くは一次性頭痛と呼ばれ、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛が代表的です。これらは画像検査では異常が見つからないことがほとんどですが、それぞれ異なる病態があり、適切な診断と治療が必要です。また、頭痛の背景には、頭部だけでなく頸部や肩周囲の病態が関与していることも少なくありません。筋肉や筋膜の異常、血流異常、炎症性血管新生(モヤモヤ血管)などが互いに影響し合い、頭痛を引き起こしたり慢性化させたりしている場合があります。当院では、画像検査だけでは分からないこうした病態も含めて総合的に評価し、患者様お一人おひとりに適した治療法をご提案しています。
- 他院で『異常なし』と言われた頭痛にも原因がありますか?
はい、もちろん可能です。「自分の症状が治療の対象になるのか」「動脈注射治療とカテーテル治療のどちらが適しているのか」「本当に治療が必要なのか」など、お悩みやご不安がありましたら、お気軽にご相談ください。お問い合わせフォームまたはお電話にてご相談を承っております。症状やこれまでの経過をお伺いし、当院で対応可能かどうかも含めてご案内いたします。ご相談いただいたからといって、治療を無理におすすめすることはありませんので、安心してお問い合わせください。
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