腰:椎間関節炎など

【40代:男性】過活動膀胱にもモヤモヤ血管治療! 腰椎ヘルニア治療後に生じた腰痛と併せて治療を行い奏効した症例(過活動膀胱、腰椎椎間関節炎、仙腸関節障害)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

4年前に腰椎ヘルニアおよび頸椎ヘルニアに対してレーザー治療を受けた既往がありました。2ヶ月前からの腰痛が治らず、特に立ち上がる時に強い痛みがあり当院を受診されました。

診察時の所見

治療を要するほどの腰椎ヘルニアを生じていた状態ですから、腰椎や骨盤など随所に長年の負担がかかっていたのは明らかでしたが、診察の結果、特に腰椎椎間関節炎ならびに仙腸関節障害が原因と判断されました。一方、以前から過活動膀胱に悩まされているとのことであり併せてモヤモヤ血管に対するカテーテル治療(微細動脈塞栓術)を行うことといたしました。

治療の所見

腰臀部の動脈のほか、膀胱に関係する動脈を複数個所治療いたしました。画像は左下膀胱動脈造影です。旺盛に発達したモヤモヤ血管(病的新生血管)が観察され症状の原因と考えられました。治療後は画像上速やかに消失しました。

治療後の経過

治療後は3日程左下腹部の痛みがあり、その後尿の出が少し良くなった気がするとのことでした。腰痛は1週間後から少し改善してきました。治療後1ヶ月になると腰痛は左側に一部痛みがある程度で気にならなくなってきました。膀胱に尿を少しためられるようになり、尿の回数が減ってきました。治療後2ヶ月になると痛みが無くなってきました。糖尿病のための運動も始めたのでそれもよかったのかもしれません。治療後3ヶ月、腰痛は完治していました。頻尿が改善し、尿の出もよくなり、睡眠もよくとれるようになりました。糖尿病が改善し、HbA1c 8.0➡6.4となり、体重も7kgほど減量することができました。腰痛が改善したことで運動も積極的に行うことができるようになり、減量や糖尿病コントロールを改善できたことがこの方にとっては非常に大きかったと思います。これにより腰痛の再発予防にもなりますし、今後懸念される糖尿病合併症を予防していくことにもつながります。今まで悪循環だった状態を好循環に改善することができた良い例です。過活動膀胱は日常生活で非常に大きなストレスとなりますが、併せて改善することができました。非常に経過良好であり、治療後約3ヶ月で終診となりました。

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