顎関節症とは 顎関節症(がくかんせつしょう)とは、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が生じることで、 • 顎が痛い • 口が開けにくい • 口を開けると音がする といった症状を引き起こす病気です。 顎の関節は耳の少し前にあり、食事や会話など日常生活のあらゆる場面で使われています。 顎関節症は特別な病気ではなく、一生のうちに二人に一人が経験するといわれるほど身近な病気です。 しかし、症状が長引くと食事や会話が苦痛になり、日常生活の質を大きく低下させてしまいます。 顎関節症の主な症状 顎が痛い 顎関節症で最も多い症状です。 特に • 食事中 • 硬い物を噛むとき • 大きく口を開けるとき に痛みが強くなります。 痛みは耳の前あたりに出ることが多く、 「耳が痛いと思ったら顎関節症だった」 というケースもあります。 口が開かない 顎関節症では開口障害が起こることがあります。 通常は指3本程度が縦に入りますが、 顎関節症では • 口が開けにくい • 開けると痛い • 急に開かなくなった という症状がみられます。 顎から音がする 口を開閉したときに • カクカク • コキコキ • パキッ と音が鳴ることがあります。 音だけの場合は治療が不要なこともありますが、痛みや開口障害を伴う場合は注意が必要です。 顎が疲れる 食事中に顎がだるくなる 長時間話すと疲れる という症状も顎関節症でよくみられます。 顎関節症の原因 顎関節症はひとつの原因で起こる病気ではありません。 複数の要因が重なって発症すると考えられています。 歯ぎしり・食いしばり 最も代表的な原因です。 睡眠中の歯ぎしりや、無意識の食いしばりによって顎関節に大きな負担がかかります。 ストレス 精神的ストレスが続くと筋肉が緊張し、顎周囲の筋肉にも負担がかかります。 その結果、顎関節症を引き起こしたり悪化させたりすることがあります。 噛み癖 片側だけで噛む習慣があると、顎関節に偏った負担がかかります。 姿勢の悪さ 猫背やストレートネックなどは顎の位置に影響し、顎関節への負担を増加させることがあります。 顎の使い過ぎ • ガムを長時間噛む • 大きな口を開ける • 硬いものをよく食べる といった習慣も原因となります。 顎関節症になりやすい人 次のような方は顎関節症になりやすい傾向があります。 • デスクワーク中心 • ストレスが多い • 歯ぎしりを指摘されたことがある • 頬杖をつく癖がある • 猫背 • スマートフォンを長時間使用する • 睡眠不足 特に20代〜40代の女性に多いとされています。 顎関節症は自然に治る? 顎関節症の多くは保存療法で改善します。 実際に約7割の患者さんは1年以内に日常生活に支障がないレベルまで改善するとされています。 しかし、 • 半年以上続く • 何度も再発する • マウスピースでも改善しない というケースもあります。 顎関節症の検査 顎関節症が疑われる場合には、 • 問診 • 口の開き具合の確認 • 顎関節の触診 • レントゲン • CT • MRI などが行われます。 特に口が開かない症状が強い場合にはMRIが有用です。 顎関節症の一般的な治療法 マウスピース治療 顎関節症で最も一般的な治療です。 睡眠中の歯ぎしりや食いしばりによる負担を軽減します。 薬物療法 消炎鎮痛薬や筋弛緩薬を使用します。 ストレッチ 顎周囲の筋肉をほぐし、関節の動きを改善します。 生活習慣改善 • 頬杖をやめる • 食いしばりを減らす • 姿勢を改善する ことも重要です。 なぜ顎関節症は長引くのか 顎関節症の多くは改善しますが、一部では何年も痛みが続くことがあります。 その理由として、 • 慢性的な炎症 • 関節の変性 • 筋肉の過緊張 • 神経の過敏化 などが考えられています。 画像検査では大きな異常が見つからないのに強い痛みが続く患者さんも存在します。 長引く顎関節症とモヤモヤ血管 近年、慢性的な痛みの原因として病的新生血管が注目されています。 なごやEVTクリニックでは、この病的新生血管を「モヤモヤ血管」と呼んでいます。 本来、新生血管は組織修復のために一時的に増えます。 しかし炎症が長期間続くことで消えずに残ってしまうことがあります。 さらにその周囲には異常な神経が増殖し、 • 痛み信号を送り続ける • 炎症を長引かせる 可能性があると考えられています。 長期間続く顎関節症の痛みの背景にも、このモヤモヤ血管が関与している可能性があります。 運動器カテーテル治療という選択肢 なごやEVTクリニックでは、慢性的な痛みの原因となるモヤモヤ血管に対して運動器カテーテル治療を行っています。 極細のカテーテルを用いてモヤモヤ血管へ直接アプローチする治療法です。 顎関節症そのものを治す治療ではありませんが、 • マウスピースでも改善しない • 数か月以上痛みが続いている • 再発を繰り返している といった慢性的な痛みに対する新たな選択肢となる可能性があります。 よくある質問 顎関節症は何科を受診すればよいですか? 一般的には歯科や口腔外科を受診します。 顎関節症は放置しても大丈夫ですか? 軽症で自然に改善することもありますが、痛みや開口障害が続く場合は受診をおすすめします。 顎関節症はストレスで悪化しますか? はい。ストレスは食いしばりや筋緊張を引き起こし、症状を悪化させることがあります。 顎関節症は再発しますか? 再発することがあります。生活習慣や食いしばりの改善も重要です。 長引く顎関節症の痛みでお悩みの方へ 顎関節症は多くの方が経験する身近な病気ですが、中には何か月も、あるいは何年も痛みに悩まされる方がいます。 なごやEVTクリニックでは、長引く痛みの背景にあるモヤモヤ血管に着目した診療を行っています。 マウスピースや保存療法を続けても改善しない顎の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 Q&A Q1. 口を開けるときに痛みを感じる原因は何ですか? 口を開けるときに痛みを感じるのは、顎周りの筋肉や関節に問題があることが考えられます。歯ぎしりや噛み合わせの不良などが関与していることもあります。 Q2. あごの音が気になる場合、何が原因でしょうか? あごを動かすときに音がするのは、関節や軟骨が摩耗している可能性があります。痛みを伴う場合は、専門医に相談することをおすすめします。 Q3. 口を開けるときに引っかかりを感じたら、どうすれば良いですか? あごに引っかかりを感じる場合、関節や筋肉の異常が原因の可能性があります。早期に診断を受け、適切な治療を開始することが重要です。 Q4. あごの痛みと頭痛が同時に発生するのはなぜですか? あごの痛みが頭痛を引き起こすことがあります。これは、あご周辺の筋肉が緊張し、頭部にまで影響を及ぼすことが原因です。 Q5. 歯ぎしりがあごの不調につながることがありますか? 歯ぎしりはあごの関節や筋肉に負担をかけるため、不調や痛みを引き起こすことがあります。適切なマウスガードの使用が効果的です。 Q6. 食事中にあごが痛む場合、考えられる原因は? 食事中にあごが痛む場合、噛み合わせの問題や過度の使用による筋肉の疲労が考えられます。専門医による診察を受けることをおすすめします。 Q7. あごの痛みを予防するための日常的なケア方法はありますか? あごの痛みを予防するためには、ストレス管理や硬い食べ物を避けること、そして正しい噛み合わせを意識することが大切です。 Q8. あごの痛みがひどくなった場合、どのような治療が考えられますか? あごの痛みがひどくなった場合、リハビリやマウスピースによる治療が有効です。場合によっては、理学療法や外科的治療も選択肢となります。 Q9. あごの違和感を感じるとき、どの専門科を受診すれば良いですか? あごの違和感や痛みを感じる場合、歯科口腔外科や整形外科への受診が適切です。早めに専門家の診断を受けましょう。 Q10. ストレスがあごに与える影響について教えてください。 ストレスは、あごの筋肉を緊張させ、痛みやこりを引き起こすことがあります。リラックスする習慣を取り入れることが、症状の緩和に役立ちます。 顎関節症の実例紹介 モヤモヤ血管 顔・首 肩・腕・肘・手 胸 腰臀部股関節 膝 足 その他