顔:頭痛など

【30代:男性】痛みが気になり笑うのも怖い・・7年間続いた顎関節症の痛み(顎関節症、モヤモヤ血管治療)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

7年前から笑う時に顎に負担を感じるようになりました。食いしばりの自覚はないものの、起床後にはこわばりがありました。その他、話した後などに痛みました。そのため、休日の方が楽に過ごせていました。整骨院に通い良くなったときもありましたが、長年続いており、違和感があり日々辛いため、根本的な治療を希望して当院を受診されました。

診察時の所見

典型的な顎関節症であり、モヤモヤ血管治療(微細動脈塞栓術)の適応疾患ですので、運動器カテーテル治療を受けていただきました。

治療の所見

まず頸部の治療を行いましたが、左側で特にモヤモヤ血管(病的新生血管)を造影剤の濃染像として豊富に認めました。続いて顎関節の治療を行いました。顔面動脈造影では、右優位(右>左)にモヤモヤ血管を認めました。治療後は画像上速やかに消失しました。

治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用:税込324,500円
主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。

治療後の経過

治療後2週間、人と話すときの怖さがなくなってきました。喋りやすくなり、笑った後の疲労感や痛みが以前のようには気にならなくなりました。治療後2ヶ月を過ぎたくらいから、さらに明確に改善してきて症状の8割程度はとれました(2/10程度)。マウスピースは特に使用していないということであったため、残存症状の解消のため同使用をおすすめしました。その後も良好に経過されています。顎関節症は、カテーテル治療の有効性が高い疾患の一つですが、大幅に改善させた後の残存症状の解消や再発予防のためには、マウスピースの装用や、一定期間過剰な負担を避けることなどを要することがあります。完治させることも可能ですので、ぜひそこを目指して取り組んでいただきたいと思います。

顎関節症の詳しい病状説明はこちら

 
 

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