ランニング中に膝の外側が痛い…それはランナー膝かもしれません 「走っていると膝の外側が痛くなる」 「長距離を走ると膝が痛くて続けられない」 「運動後に膝の外側がズキズキする」 「休むと良くなるけれど、走るとまた痛くなる」 このような症状がある場合、ランナー膝(腸脛靭帯炎)の可能性があります。 ランナー膝は、ランニングや自転車競技などで膝を繰り返し曲げ伸ばしすることによって発症するスポーツ障害です。 正式には「腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)」と呼ばれ、マラソンや駅伝選手だけでなく、ジョギングを始めたばかりの方にも多くみられます。 初期の段階で適切な対応を行えば改善が期待できますが、無理に運動を続けることで慢性化することがあります。 ランナー膝(腸脛靭帯炎)とは? 太ももの外側には「腸脛靭帯」と呼ばれる強い組織があります。 腸脛靭帯は骨盤から膝の外側までつながり、歩行やランニングの際に膝を安定させる役割を担っています。 しかし、ランニングなどで膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうか)の間に摩擦が生じます。 その結果、炎症が起こり、膝の外側に痛みが現れる状態がランナー膝です。 ランナー膝の症状 膝の外側が痛い 最も特徴的な症状です。 特に膝関節の外側に痛みが生じます。 走っている途中から痛くなる 運動開始直後は問題なくても、 5km以降 10km以降 練習後半 になると痛みが出ることがあります。 下り坂で痛みが強くなる 下り坂では膝の曲げ伸ばしが増えるため、症状が悪化しやすくなります。 階段の昇り降りで痛い 症状が進行すると、 階段 しゃがむ動作 立ち上がり などでも痛みを感じるようになります。 押すと痛い 膝の外側を押した際に強い圧痛がみられることがあります。 ランナー膝の原因 ランニングのし過ぎ(オーバーユース) 最も多い原因です。 練習量の急激な増加 長距離ランニング マラソン大会前の追い込み などで発症しやすくなります。 柔軟性の低下 特に、 腸脛靭帯 大腿筋膜張筋 お尻の筋肉 の柔軟性が低下すると発症リスクが高まります。 股関節周囲の筋力不足 お尻の筋肉(中殿筋など)が弱いと膝への負担が増加します。 O脚 O脚傾向がある方では腸脛靭帯へのストレスが増加しやすくなります。 ランニングフォーム フォームの乱れや足の接地異常が原因となる場合もあります。 ランナー膝になりやすい人 マラソンランナー 駅伝選手 トライアスロン選手 サイクリスト 登山愛好家 ジョギング初心者 などに多くみられます。 特に練習量を急激に増やしたタイミングで発症することが少なくありません。 半月板損傷との違い 膝の外側が痛いため半月板損傷と間違われることがあります。 ランナー膝 運動中に痛みが出る 膝の外側を押すと痛い 走行距離と関連しやすい 半月板損傷 引っかかり感がある 膝がロックすることがある スポーツ外傷が原因となることが多い 症状が似ていることもあるため正確な診断が重要です。 ランナー膝を放置するとどうなる? 初期は走ったときだけの痛みですが、無理に運動を続けることで、 慢性的な膝痛 ランニング継続困難 パフォーマンス低下 フォームの悪化による他部位の障害 につながることがあります。 ランナー膝の検査 問診・診察 痛みの部位や運動歴を確認します。 圧痛の確認 膝外側の圧痛を確認します。 レントゲン検査 骨の異常がないか確認します。 MRI検査 半月板損傷や軟骨損傷など他の疾患との鑑別に役立ちます。 ランナー膝の治療 スポーツ活動の調整 まずは膝への負担を減らすことが重要です。 リハビリテーション ストレッチ 股関節周囲筋の強化 フォーム改善 を行います。 薬物療法 消炎鎮痛薬 湿布 痛み止め などを使用します。 注射治療 症状に応じて検討されることがあります。 手術 ランナー膝で手術が必要になるケースは多くありません。 長引く膝の痛みとモヤモヤ血管の関係 ランナー膝の患者さんの中には、十分な休養やリハビリを行っても痛みが長期間続く方がいます。 近年、そのような慢性的な痛みの背景に「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な毛細血管が関与していることがわかってきました。 本来、血管は傷ついた組織を修復するために作られます。 しかしランニングによる微細な損傷が繰り返されることで、必要以上に新しい血管が増殖し、その周囲には痛みを感じる神経も増えてしまいます。 その結果、 休んでも痛みが残る リハビリを続けても改善しない ランニング再開で再発する 数か月以上痛みが続く といった慢性的な症状につながることがあります。 運動器カテーテル治療という新しい選択肢 近年、慢性的なランナー膝に対する治療として「運動器カテーテル治療」が注目されています。 運動器カテーテル治療は、痛みの原因となるモヤモヤ血管に対してカテーテルを用いて治療を行う方法です。足の付け根や手首などの血管から細いカテーテルを挿入し、膝外側の異常血管へアプローチします。 身体への負担が少ない治療法であり、 ランニングを再開したい 長期間膝の痛みが続いている リハビリで改善しない 手術は避けたい という方にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。 このような症状があればご相談ください 走ると膝の外側が痛い 長距離ランニングができない 下り坂で膝が痛い ランナー膝と診断された リハビリを続けても改善しない ランニング復帰を目指している 手術以外の治療法を探している ランナー膝は早期の適切な治療が重要です。 なごやEVTクリニックでは、慢性的なランナー膝に対する運動器カテーテル治療を行っています。 膝の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 Q&A Q1. 腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは何ですか? 腸脛靭帯炎(ランナー膝)は、太ももの外側にある腸脛靭帯が膝の外側で摩擦を起こし、炎症を引き起こす状態です。特にランニングや長距離走者に多く見られます。 Q2. 主な症状は何ですか? 主な症状は、膝の外側に痛みが生じることです。特に、長時間の走行や階段の上り下りで痛みが悪化することが多いです。 Q3. どのように診断されますか? 症状の問診や触診、または膝の動きを確認するテストによって診断されます。必要に応じて、超音波やMRIで腸脛靭帯の状態を確認します。 Q4. 治療にはどのような方法がありますか? まず安静とアイシングが効果的です。痛みがある場合は、物理療法やストレッチを行い、膝への負担を減らすことが重要です。 Q5. 痛みを和らげるためのセルフケア方法はありますか? セルフケアとして、膝を冷やすアイシングや、太ももの外側の筋肉を伸ばすストレッチが効果的です。痛みが強い場合は、テーピングやサポーターの使用も有効です。 Q6. 予防するためにはどのようなエクササイズが効果的ですか? 予防には、股関節周りや太ももの筋肉を強化するエクササイズが効果的です。特に、ヒップアブダクター(外転筋)のトレーニングが膝への負担を減らします。 Q7. 悪化する前に医師に相談すべき症状は何ですか? 痛みが長期間続く、歩行や階段の上り下りが困難になる場合は、早めに医師に相談することが重要です。早期の治療が回復を早めます。 Q8. 治療には手術が必要ですか? ほとんどの場合、手術は必要ありません。多くのケースでは、適切なリハビリや物理療法で改善しますが、症状が重度で改善しない場合は手術が検討されることもあります。 Q9. 再発を防ぐためにはどのようなトレーニングが有効ですか? 膝周りの筋肉や股関節を強化するトレーニングが有効です。柔軟性を高めるストレッチも合わせて行うことで、膝に負担をかけずに運動を続けられます。 Q10. リハビリにはどのようなプログラムが効果的ですか? リハビリには、腸脛靭帯を伸ばすストレッチや、筋力を強化するエクササイズが含まれます。理学療法士の指導のもと、段階的にリハビリを進めることが回復を助けます。 モヤモヤ血管 顔・首 肩・腕・肘・手 胸 腰臀部股関節 膝 足 その他