腕を上げる途中で肩が痛い…それはインピンジメント症候群かもしれません 「洗濯物を干すと肩が痛い」 「棚の上の物を取るときに肩が痛む」 「腕を上げる途中だけ痛い」 「夜になると肩がズキズキして眠れない」 このような症状がある場合、インピンジメント症候群の可能性があります。 インピンジメントとは「衝突」「挟み込み」を意味する言葉です。 肩関節では、腕を上げる際に腱や滑液包が骨と骨の間に挟まれることで炎症が起こり、痛みが生じます。 インピンジメント症候群は肩の痛みの原因として非常に多く、スポーツ選手だけでなく中高年の方にもよくみられる疾患です。 インピンジメント症候群とは? 肩関節には、腕を動かすための「腱板(けんばん)」という重要な組織があります。 腕を上げるとき、本来であれば腱板や滑液包は肩峰(けんぽう)という骨の下をスムーズに通過します。 しかし、 腱板の炎症 肩周囲の筋力低下 肩甲骨の動きの異常 骨の形状変化 などによってスペースが狭くなると、腱板や滑液包が骨に繰り返し挟まれます。 これがインピンジメント症候群です。 インピンジメント症候群の症状 腕を上げる途中で肩が痛い 最も特徴的な症状です。 特に、 洗濯物を干す 髪を洗う 高い棚の物を取る といった動作で痛みが現れます。 腕を上げ始めや最後ではなく、途中の特定の角度で痛みが出ることが特徴です。 肩の外側や二の腕が痛い 痛みは肩の奥ではなく、 肩の外側 二の腕 に感じることが多くあります。 夜間痛 夜になると痛みが強くなり、 寝返りで目が覚める 肩を下にして寝られない 痛みで熟睡できない といった症状がみられることがあります。 肩が引っかかる感じがする 腕を動かした際に、 ゴリゴリ ジョリジョリ 引っかかる感じ を自覚することがあります。 肩に力が入りにくい 痛みによって腕を上げにくくなり、力が入りにくいと感じることがあります。 インピンジメント症候群の原因 肩の使い過ぎ(オーバーユース) 最も多い原因です。 肩を繰り返し使うことで腱板や滑液包に炎症が起こります。 スポーツによる負担 特に、 野球 テニス バレーボール 水泳 など腕を頭上へ繰り返し上げるスポーツで多くみられます。 加齢による変化 年齢とともに腱板が傷みやすくなり、インピンジメントが起こりやすくなります。 肩甲骨の動きの異常 猫背や姿勢不良によって肩甲骨の動きが悪くなると、肩峰下のスペースが狭くなり発症しやすくなります。 五十肩との違い 患者さんから最も多い質問の一つです。 五十肩 肩関節そのものが硬くなる病気です。 自分で動かしても、人に動かしてもらっても動きが制限されます。 インピンジメント症候群 肩はある程度動きますが、 特定の角度で痛い 動くけれど痛い という特徴があります。 ただし放置すると肩の動きが悪くなり、五十肩のような状態になることもあります。 インピンジメント症候群を放置するとどうなる? 初期は炎症だけの場合もあります。 しかし痛みを我慢して使い続けることで、 慢性的な肩の痛み 腱板損傷 腱板断裂 肩関節機能の低下 につながる可能性があります。 インピンジメント症候群の検査 問診・診察 痛みの出る動作や可動域を確認します。 レントゲン検査 骨の形状や変形の有無を確認します。 超音波検査(エコー) 腱板や滑液包の炎症を評価できます。 MRI検査 腱板損傷や腱板断裂の有無を詳しく確認します。 インピンジメント症候群の治療 安静・活動制限 まずは痛みの原因となる動作を減らします。 リハビリテーション 肩甲骨の動き改善 腱板機能の改善 姿勢改善 を行います。 薬物療法 消炎鎮痛薬 湿布 痛み止め などを使用します。 注射治療 炎症が強い場合には肩峰下滑液包への注射を行うことがあります。 手術 保存療法で改善しない場合には関節鏡手術が検討されます。 長引く肩の痛みとモヤモヤ血管の関係 インピンジメント症候群の患者さんの中には、リハビリや注射を受けても痛みが長期間続く方がいます。 近年、そのような慢性的な痛みの背景に「モヤモヤ血管」と呼ばれる異常な毛細血管が関与していることがわかってきました。 本来、血管は傷ついた組織を修復するために作られます。 しかし肩への負担が繰り返されることで炎症が長引くと、必要以上に新しい血管が増殖してしまいます。 さらに、その周囲には痛みを感じる神経も増えるため、 肩を上げると痛い 夜間痛が続く 注射の効果が続かない 数か月以上痛みが改善しない といった慢性的な症状につながると考えられています。 治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管 治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態 治療費用:税込324,500円 主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。 運動器カテーテル治療という新しい選択肢 近年、慢性的な肩の痛みに対する治療として「運動器カテーテル治療」が注目されています。 運動器カテーテル治療は、痛みの原因となるモヤモヤ血管に対してカテーテルを用いて治療を行う方法です。 手首や足の付け根などの血管から細いカテーテルを挿入し、肩周囲の異常血管へアプローチします。 身体への負担が少ない治療法であり、 長期間肩の痛みが続いている リハビリで改善しない 注射を繰り返している 手術は避けたい という方にとって、新たな治療選択肢となる可能性があります。 このような症状があればご相談ください 腕を上げる途中で肩が痛い 洗濯物を干すと痛い 夜間に肩が痛い 肩が引っかかる感じがする インピンジメント症候群と診断された リハビリや注射で改善しない 手術以外の治療法を探している インピンジメント症候群は早期に適切な治療を行うことで改善が期待できます。 なごやEVTクリニックでは、慢性的な肩の痛みに対する運動器カテーテル治療を行っています。 肩の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 Q&A Q1. 肩を動かしたときに痛みを感じるのはなぜですか? 肩を動かした際に痛みを感じるのは、肩周辺の筋肉や腱が圧迫されている可能性があります。特に腕を上げたときに痛みが出ることが多いです。 Q2. 肩を上げるときに引っかかるような感覚を感じる原因は何ですか? 肩を上げるときに引っかかる感覚がある場合、肩関節内で筋肉や腱が骨に引っかかっている可能性があります。早めに専門医に相談することが大切です。 Q3. 肩の動きに制限が出るのはどんな原因がありますか? 肩の動きが制限される原因には、肩の筋肉や腱の炎症や損傷が考えられます。特に腕を上げたり回したりする動作が難しくなることが多いです。 Q4. 肩の痛みが強くなったとき、どのような治療法が考えられますか? 肩の痛みが強くなった場合、リハビリや物理療法が効果的です。また、痛みが激しい場合には、注射や外科的治療も考慮されます。 Q5. スポーツや日常生活で肩に負担がかかるのを防ぐ方法はありますか? 肩に負担をかけないためには、適切な姿勢を維持し、肩のストレッチや筋力トレーニングを取り入れることが重要です。特に重い物を持ち上げるときは注意が必要です。 Q6. 肩を動かしたときに痛みが出た場合、どのように対処すれば良いですか? 肩を動かした際に痛みを感じた場合、無理に動かさず、まずは冷却や安静が効果的です。痛みが長引く場合は専門医に相談してください。 Q7. 肩の痛みを緩和するためのセルフケア方法はありますか? 肩の痛みを緩和するためには、軽いストレッチや温熱療法、アイシングが効果的です。日常的なセルフケアで肩の健康を維持しましょう。 Q8. 肩の痛みが慢性的になった場合、どのようなリハビリが有効ですか? 肩の痛みが慢性化した場合、専門的なリハビリや筋力トレーニングが有効です。専門家の指導のもとで行うことで、安全に効果的に痛みを軽減できます。 Q9. 肩を動かすときに違和感がある場合、何科を受診すれば良いですか? 肩の違和感や痛みが続く場合は、整形外科やスポーツ医療の専門医を受診することが推奨されます。早めの診察で、症状の悪化を防ぎましょう。 Q10. 年齢とともに肩の動きが悪くなることがありますか? 年齢を重ねると、肩の関節や筋肉が硬くなり、動きが悪くなることがあります。適度な運動やストレッチが、肩の柔軟性を維持するのに役立ちます。 整体で治るものでしょうか? 整体やカイロプラクティックはおすすめはしません。理由は「症状の軽減はあるかもしれないが、症状を悪化させてしまう方も多い」からです。実は整体師やカイロプラクターと名乗る人たちが持っている資格は3ヶ月程度の受講でとれてしまう民間資格なのです。日本では、柔道整復師や鍼灸師、マッサージ師といった資格は国が指定する学校へ3年間ほぼ毎日通い国家試験に受かったものしか名乗れません。解剖生理などの知識が一定以上なければ危険であると国が判断しているということです。誰でも簡単に名乗れてしまうだけに、技術のレベルにとてもムラがあるのは想像がつくと思います。以上のことを踏まえると、カイロプラクティックや整体といったものを安易に選ぶのは少し考えものです。 モヤモヤ血管 顔・首 肩・腕・肘・手 胸 腰臀部股関節 膝 足 その他