エコー検査でも肩関節周囲炎の所見は明らかでしたが、造影MRI検査を行ったところ、左小円筋腱(上腕骨頭を覆っている4つの腱板の内、最も後方に位置する腱板)の上腕骨頭付着部付近が造影され高信号を呈したほか、肩甲下滑液包の液体貯留を認めました。上腕骨頭付着部損傷や付着部の炎症、および肩甲下滑液包炎の所見でした。他に明確な受傷機転がないことやワクチン接種後の時系列より、ワクチン接種後の肩関節損傷であるSIRVA;Shoulder Injury Related to Vaccine Administrationと判断いたしました。肩関節に強い炎症が起きていることは明らかでしたので微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)を受けていただきました。