足:アキレス腱炎、足底筋膜炎、踵骨棘など

【10代:女性】サッカーがきっかけで悪化した両足内側の痛み(有痛性外脛骨)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

10歳代のサッカープレイヤーです。半年前から両足内側に痛みを生じるようになり、1ヶ月以上運動を休むも改善しないため当院を受診されました。痛みは左足の方がかなり強く、日常生活でも支障をきたすほどになっていました。

診察時の所見

レントゲンおよびエコー検査で両足外脛骨(舟状骨の内側に位置する過剰骨)を認めましたが、特に左足においては著しい変形を認めました。痛みの局在も一致しており、有痛性外脛骨と診断しました。微細動脈塞栓術(モヤモヤ血管治療)の適応疾患ですので、治療を受けていただきました。

治療の所見

左前脛骨動脈造影を行うと、外脛骨部位に一致してモヤモヤ血管(病的新生血管)が造影剤の濃染像として描出されました。さらに、内側足根動脈にカテーテルを進めて選択的造影を行うと、より明瞭に確認できました。治療後、モヤモヤ血管は画像上速やかに消失しました。左右とも治療を行い終了しました。

治療後の経過

治療直後より痛みが消失しました。2週間経過してもよい状態が維持できており、日常生活での痛みは無くなりました。それまでサッカーは休んでいましたが、少しずつ運動を再開しました。その後、サッカーは1週間のうち1日だけ休むほかは、ほぼ毎日できるようになりました。治療後1ヶ月半の時点でも、全く痛みなく過ごせていました。2ヶ月頃に一度サッカーの試合中に足を踏まれてしまい激痛が走りましたが、その後改善しており、サッカーは以前と同じようにプレイできているとのことです。骨の構造上どうしても再発リスクはあるのですが、骨形成が進むにつれて安定してくると思われます。引き続き慎重にフォローアップをしているところです。

有痛性外脛骨の詳しい病状説明はこちら

 
 

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