肩:肩こり・四十肩・五十肩 【80代:男性】ゴルフで痛めた10年前からの右肩の痛み。広範囲の肩腱板断裂合併症例 2020.06.09 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 長年ゴルフを楽しんでおられる方です。スイングの際に大きく痛めて自覚があったようですが、その後10年以上にわたって右肩の痛みが続くようになりました。MRIを撮ったこともありましたが、特に異常は指摘されませんでした。これまで、マッサージや電気治療で様子をみてきましたが、モヤモヤ血管治療のことをお知りになり受診されました。 受診までの経過 エコー 広範に肩腱板の断裂を認めたほか、 肩峰下滑液包に水がたまっていました。上腕二頭筋長頭腱の周囲に異常な血流信号がかなり多くみられました(モヤモヤ血管を反映)。 誰が見ても一目で異常といえるほど大きな損傷でしたのでMRIも受けていただきました。 MRI 棘上筋腱断裂 、 肩甲下筋腱および棘上筋腱損傷、腋窩嚢の上腕骨付着部損傷、肩峰下滑液包炎など 非常に多くの組織損傷を認めました。 年齢や状態からは手術の適応ではなく、カテーテル治療を受けていただくことになりました。 治療の所見 典型的なモヤモヤ血管が多数みられ、治療により消失しました。 治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管 治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態 治療費用:税込324,500円 主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。 治療後の経過 1ヶ月後には9割がた痛みがとれてびっくりされたそうです。その後も順調に経過され、今でもゴルフを頻繁に楽しんでおられます。当初の肩関節の損傷の大きさからすると、もう少し時間がかかることも想定していましたが、思いのほか早くよくなられました。 腱板疾患の詳しい病状説明はこちら 【50代:女性】夜間の痛み、起床時の痛みで苦しみ続けた右肩腱板損傷の症例 前の記事 【50代:女性】もう良くなることはないとあきらめていた右肘外側の痛み(テニス肘)の症例 次の記事