腰:椎間関節炎など

【40代:男性】たった一度の受診で解決!ヘルニア手術後も残った歩けないほどの腰臀痛・鼠径部痛(仙腸関節障害/グロインペイン症候群)に対するモヤモヤ血管治療(仙腸関節障害、腰椎ヘルニア手術後遺残痛、グロインペイン症候群)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

10年前に右下腹部が痛み、内科的精査を受けましたが特に異常はありませんでした。一方、腰椎椎間板ヘルニアが見つかったため、内視鏡手術を受けました。その後しばらく落ち着いていましたが、半年前にウォーキングや腹筋運動をした翌日に歩けないほど右股関節付近が痛み、それからは臀部が痛むため長く座ることができなくなりました。翌月、腰椎椎間板ヘルニアの2回目の手術を受けました。これにより右脛外側にあった圧痛はほぼ無くなりましたが、術後1ヶ月経っても痛み止めを飲まなければ歩けないほど、右股関節付近の痛みが残っていました。ひどいと駅で歩けなくなるほどでした。主治医からは『そんな痛みが残るはず無いんだけどなぁ』と首を傾げられました。あまりに痛みが続くため、自分で検索して調べたところ、『仙腸関節障害』かもしれないと思い、別の整形外科で相談したところ、レントゲンで同部位に異常が見られると言われ、ブロック注射を受けました。一時的には改善したため、仙腸関節障害で間違いないだろうと考えられました。しかし、その後も右鼠径部の痛みが持続しており、右側を下にして寝ることができず、鎮痛薬の効果が切れると痛みで目が覚めてしまう状態でした。日中は主にデスクワークでしたが、鎮痛薬がなければ1時間も座っていられませんでした。いくら調べても仙腸関節障害に対する根本治療がないと半ば絶望していたところ、モヤモヤ血管治療のことを知り当院を受診されました。思い返せば、30年近く前にバク宙(バック宙返り;後方宙返り)で着地に失敗したことがあり、その際に仙腸関節を痛めたのではないかということでした。

診察時の所見

腰の可動域を確認すると、前屈で中等度の制限を認めました。股関節の動きは問題ありませんでした。レントゲンでは、仙腸関節開大が目立ち、骨硬化像が比較的高度に認められました。前医で既に診断的治療の結果、仙腸関節障害と診断されていましたが、それに加えてグロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)の様相を呈していました。いずれも治療適応であり、併せてモヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

腹部では主要責任血管である下腹壁動脈などを治療した後、背部では肋間動脈(Th12)~腰動脈(L4)まで広く治療を行いました。下腹壁動脈で特に強い再現痛が見られました。 *再現痛とは、薬液投与時に普段の痛みが一定程度再現される現象です。責任血管の同定のための参考とします。

治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用:治療する部位によって費用が異なりますのでこちらをご参照ください。
主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。

治療後の経過

治療当日、2日目は久方ぶりにぐっすりと熟睡できました。治療後2週間、ひどい痛みが半減しましたが、全体的にはまだ少し良くなったかなという程度であり、痛み止めを完全にやめるのはこわいということでした。その後良くならないかなと心配していましたが、波がありながら回復に向かい、治療後1ヶ月半で劇的に改善しました。元の症状の8割方が改善しました。治療後2ヶ月になると、さらに改善が進み、95%の痛みは解消されました。鎮痛薬もほとんど飲まなくなりました。右側が改善しすぎたためか、治療していない左側に少し痛みを感じることがあったそうです。治療後3ヶ月、右鼠径部の痛みは消失しました。仙腸関節は少し痛むことがあるものの、術前に比べるとやはり95%良くなっているということでした。経過良好であり一旦終診としています。仙腸関節については加療余地があるため、ご希望があれば追加治療を行います。尚、この方はご遠方でしたので、治療後は一度も受診はなく電話再診のみでしたが、順調に快復されました。何らかの理由で度々は通院できないという方にとりましても、ご参考にしていただけるかと思います。

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