股:変形性股関節症など

【50代:男性】座っていられないほどの会陰部の灼熱感、慢性前立腺炎に対するモヤモヤ血管治療(慢性前立腺炎)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

1年前から頻尿と残尿感に悩まされていました。泌尿器科では前立腺生検やMRIを含む精査の結果、慢性前立腺炎と診断されました。痛みではなく灼熱感が主体で、特に座っているときの会陰部の不快感がひどく、座っていられないほどでした。膀胱にも不快感がありましたが、肛門周囲や陰嚢には症状はありませんでした。

診察時の所見

典型的な慢性前立腺炎であり、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

血管造影を行うと、下膀胱動脈、前立腺枝などで左右ともモヤモヤ血管が濃染像として豊富に描出されました。前立腺部だけでなく、膀胱にも豊富に認められ症状の分布と合致していました。治療後は画像上速やかに消失しました。それぞれ再現痛も認められました。その他複数箇所の治療を行い終了しました。
*再現痛とは、薬液投与時に普段の痛みが一定程度再現される現象です。責任血管の同定のための参考とします。デリケート部位については特に強く感じられる傾向がありますが、自制内であり治療中に程なくしておさまります。

治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用:治療する部位によって費用が異なりますのでこちらをご参照ください。
主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。

治療後の経過

治療後2週間、夜間尿が減ってきました。治療後1ヶ月を過ぎると、会陰部の灼熱感がほとんど無くなり、座っていられないという感覚は無くなりました。8割方の症状が改善しました。現在経過観察中です。本症例ではモヤモヤ血管の関与が強く、追加治療意義が大きいため、今後ご希望に応じて追加治療を検討する予定です。

慢性前立腺炎は他疾患に比べると難治の疾患であり、単回の治療で症状をゼロにすることは困難なことが多いです。それでも半分以下になれば相当楽に感じられますが、追加治療によりさらなる改善が期待できます。

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