顔:頭痛など

【60代:女性】コロナ禍で急増した顎関節症(mask related TMD)はモヤモヤ血管治療で解決!顎関節症に対するカテーテル治療(顎関節症、コロナ禍、mask related TMD)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

1年8ヶ月前から、朝起きたときに顎のズレを感じるようになりました。次第に、顎関節を中心として右耳の前方から下顎、さらには首肩まで痛むようになりました。痛みは起床後から寝るまで四六時中続き、歯科でマウスピース治療を受けましたが、治りませんでした。当院の治療を知り受診されました。

診察時の所見

首肩こりは元々なく、首肩の痛みはあくまでも顎関節症から波及しているとのことでした。診察上も特に問題ありませんでしたので、治療は顎関節のみに行うこととしました。顎関節症はモヤモヤ血管治療の適応疾患ですので、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

顎関節に直接関係はしないものの、関連する筋・筋膜性疼痛を引き起こすため顔面動脈の治療は必ず行います。顔面動脈はモヤモヤ血管がよく描出される血管の一つです。血管造影を行うと、モヤモヤ血管が濃染像として豊富に描出されました。治療後は画像上速やかに消失しました。顎動脈でも、一定のモヤモヤ血管が同様に描出されました。治療時にはそれぞれ再現痛も確認できました。その他複数個所の治療を行い終了しました。
*再現痛とは、薬液投与時に普段の痛みが一定程度再現される現象です。責任血管の同定のための参考とします。

治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用:治療する部位によって費用が異なりますのでこちらをご参照ください。
主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。

治療後の経過

治療直後から症状が改善しました。治療後1ヶ月の再診時には痛みが消失し、圧痛も無くなっていました。非常に経過良好であり終診となりました。

顎関節症はモヤモヤ血管が深く関わっている代表的な疾患の一つであり、治療後は他疾患よりも比較的早期から改善することが多いです。顎関節症はマスク生活により増加したと指摘されており、mask related TMDという言葉があるほどです。マスク関連性のTMD ;Temporomandibular Joint Disorder、顎関節症ということです。顎関節症にとっては、上下の歯列が接触する機会が増えることが最大の増悪因子なのですが、マスク生活ではまさにそうなるからです。ひどくなると、頭痛や首肩こりの原因にもなります。モヤモヤ血管治療の良い適応疾患ですので、お悩みの方はご検討いただくと良いかと思います。

顎関節症の詳細はこちら

 
 

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