足:アキレス腱炎、足底筋膜炎、踵骨棘など 【10代:男性】高校生投手を悩ませた体外衝撃波が効かない足底筋膜炎の痛み (足底筋膜炎、体外衝撃波、野球選手) 2024.02.21 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 幼少期より野球を続けていますが、1年前より右足の踵付近が痛くなりました。日常生活に支障をきたすほどではないものの、痛み止めを服用しながら野球の練習を続けていました。体外衝撃波治療を5回受けましたが改善しないため当院を受診されました。 診察時の所見 踵骨内側隆起に圧痛を認めました。レントゲンでは踵骨棘はありませんでした。両側とも扁平足でした。難治の経過であり、微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)を受けていただきました。 治療の所見 血管造影を行うと、足底動脈造影にてモヤモヤ血管(病的新生血管)が踵骨内側隆起に一致して濃染像として描出されました。程度としては強いものではありませんでした(10歳代の症例ではよく経験します)。治療後は画像上速やかに消失しました。 治療後の経過 治療後3週間で痛みは半減し、その後消失しました。体外衝撃波無効例では、そうでない場合と比べると、カテーテル治療後の有効性が劣る傾向があります。改善に時間を要することもありますが、幸い、本症例では早期から改善しました。体外衝撃波治療は、難治性足底筋膜炎に保険適用が認められていますが、それでも難治の場合に途方に暮れることも少なくありません。そうした場合でもモヤモヤ血管治療という治療選択肢がありますので、お困りの方はご検討いただくとよいかと思います。尚、再発予防のためには、インソール作成なども重要です。 足底筋膜炎の詳しい病状説明はこちら 【40代:女性】双極性障害が背景の疼痛過敏により、実際の炎症(鵞足炎・膝蓋下脂肪体炎)よりも強く感じていた両膝の痛み(双極性障害、疼痛閾値低下、鵞足炎、膝蓋下脂肪体炎) 前の記事 【80代:男性】原因不明と言われた、新型コロナウイルスワクチン接種後の多関節炎(リウマチ・膠原病疑い、多関節炎、新型コロナウイルスワクチン接種後遺症(副反応) 次の記事