足:アキレス腱炎、足底筋膜炎、踵骨棘など

【10代:女性】学校で車椅子を使うほど苦しんだ、捻挫後の2年続いた足首の痛み

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

クラシックバレエで足首をひねって痛めたのがきっかけでした。2年前から両足首が痛み、歩いているときや立位で足に体重をかけると痛みがでていました。安静時には痛みはないものの、冷えた状態から入浴で急に温まると痛みが出ることがありました。痛い時は車いすや松葉杖を使用するようになり、学校でも車いすを使っていました。MRI検査を受けましたが、多少の炎症が見られる程度で今の重篤な症状を説明できるほどではないとのことでした。原因がわからず思い悩んでいたところ、かかりつけの接骨院から当院を紹介されました。

診察時の所見

受傷機転や画像検査から、足捻挫後の慢性疼痛と考えられました。足関節の内外側に圧痛がありました。2年経過しているため、エコーでも粗大な組織損傷は認められませんでしたが、靭帯損傷後の慢性炎症と判断し運動器カテーテル治療(運動器EVT)を受けていただきました。

治療の所見

血管撮影ではモヤモヤ血管ははっきりとは映りませんでした。10代の方はモヤモヤ血管があまりはっきりとは見えない傾向がありますが、それは存在しないということではありません。そもそも、モヤモヤ血管は炎症に伴い増えている病的新生血管の一部を反映しているに過ぎないのです。治療は予定通り行いました。

治療後の経過

治療後10日くらいから改善してきました。痛みが3-4割ほど減ったことで車椅子は使わなくてもよくなりました。治療後1ヶ月、歩ける距離が伸びてきて痛みも元の半分ほどになりましたが、まだ松葉杖は必要でした。治療後2ヶ月、ついに松葉杖がとれるようになり普通に歩いて診察室に入って来られました。表情も明るくなられたのが印象に残っています。治療後3ヶ月、右足首の痛みは消失し、左足首も8割方改善しました。治療後5ヶ月、一度だけ痛みが出たものの休むことですぐに回復し、体育も通常どおりできるようになりました。接骨院にて靴も調整してもらい、この1週間は全く痛みなく過ごしていると言われました。今後成長に伴い靴・インソールを修正していく必要があることをアドバイスさせていただき、終診といたしました。

関連記事