その他:帯状疱疹後など 【40代:男性】モヤモヤ血管治療が著効した発症2ヶ月の帯状疱疹後神経痛(帯状疱疹後神経痛) 2025.05.13 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 2ヶ月前に帯状疱疹にかかり、その後、左胸の下~背中にかけて痛みが続いていました。ピリピリ、ビリビリとした痛みで、たまにズキズキと感じました。服が擦れるだけで強い痛みが生じました(アロディニア)。身体を動かしていると多少ましですが、じっとしていると痛みが増しました。サウナなどで体を温めると楽でした。当初の発疹はポツポツと赤くなる程度でこれほどひどくなるとは思っていませんでしたが、あまりに辛い日が続き、体重も7kg減ってしまいました。最近は食べられるようになってきたものの、鎮痛薬を複数、最大容量を服用しても全く効果が無く、辛くて何事にもやる気が出なくなってしまい、当院にご相談されました。 診察時の所見 発症3ヶ月以内であり、症状の性状や、痛みに対する抵抗力が十分保たれていることを確認したうえで、有効性が期待されたため病的新生血管(モヤモヤ血管)に対する微細動脈塞栓術(運動器カテーテル治療)を受けていただきました。 治療の所見 左前胸部~背部に亘り、広範囲の治療を行いました。 治療後の経過 治療後1週間で大幅に改善しました。痛みが痒みに変わりました。範囲がかなり狭くなり、前胸部における500円玉2枚分くらいまでの領域に限局されるようになりました。内服薬はすべてやめており、注射治療も一切受けていませんでした。治療後3ヶ月、たまに痛くなることがある程度で、その際も当初の1割から2割程度でした(1-2/10)。完全に消失するにはもう少し時間がかかると思いますが、順調に経過されています。疾患の特性上、ここからまた元の強い痛みがぶり返したりすることはありません。治療後1週間で劇的な改善が見られた症例でした。やはり、発症2ヶ月という早期に治療を受けていただけたことが何よりも良かったと考えられます。当院では、発症3ヶ月以内に治療を受けていただくことを推奨しています。 帯状疱疹後神経痛の詳しい病状説明はこちら 【10代:女性】フィギュアスケートで生じた腰痛、練習を中断することなく治すことのできた仙腸関節障害(フィギュアスケート、腰痛、仙腸関節障害、腰椎椎間関節炎、棘間靭帯炎) 前の記事 【40代:男性】座ると増悪する会陰部の灼熱感、5年に亘り悩まされた慢性前立腺炎(慢性前立腺炎) 次の記事