肩:肩こり・四十肩・五十肩 【50代:女性】両腕が使えず夜も眠れず、生活を一変させたまさかの両側五十肩に対するモヤモヤ血管治療(五十肩、凍結肩、肩関節周囲炎) 2026.03.13 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 11ヶ月前から左肩が痛むようになり、整形外科や鍼灸院など複数の施設に通いました。3ヶ月くらいで治ると言われ、注射治療などを受けましたが、半年くらいでようやく少しおさまったものの腕はいっこうに上がりませんでした。それどころか右肩も痛くなり、夜間痛や起床時痛にも見舞われ、朝から気力を奪われてしまい、洗髪・洗顔など日常生活にも大きく支障をきたすようになりました。元々は毎日出かけたい性分でしたが、最近はどこにも行きたくなくなってしまうほどでした。 診察時の所見 両肩とも同程度の可動域制限を認め、外転45度、外旋5度、反対の肩に手を回すことはできず、後ろに手を回すのは臀部を触るのがやっとでした。首肩こりもあり、触診上は中等度以上でした。レントゲンでは肩関節や頸椎は概ね保たれていましたが、後頸部に項靭帯石灰沈着を認め、頸部への負担が蓄積してきたことは明らかでした。エコー検査では腱板などは保たれている一方で腱板粗部や上腕二頭筋長頭腱周囲に異常血流信号を認めました。僧帽筋および周囲組織の線維化所見も認められました。肩関節は、器質的異常がない一方で強い炎症が存在する、典型的な凍結肩(五十肩)の所見でした。治療対象となる程度の、一定以上の首肩こり所見も認められたため併せてモヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。 治療の所見 血管造影を行うと、首こりの主要責任血管である深頸動脈にてモヤモヤ血管が濃染像として描出されました。肩こりの治療も行った後、肩関節の血管造影を行うと、肩甲上動脈、胸肩峰動脈、烏口枝、前上腕動脈の各血管で同様にモヤモヤ血管を認めました。治療後は画像上速やかに消失しました。その他複数箇所の治療を行い終了しました。 治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管 治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態 治療費用:治療する部位によって費用が異なりますのでこちらをご参照ください。 主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。 治療後の経過 治療翌日から改善し、よく眠れるようになりました。朝のこわばりも無くなりました。治療後2週間の再診時にはとても明るい表情をされていました。治療後1ヶ月半、痛みは消失していました。可動域も外転100度と大幅に改善していました。治療後2ヶ月半で外転160度まで改善しました。まだバンザイまではできないものの、日常生活で困ることは無くなりました。非常に経過良好であり、自然経過による完治が見込まれたため終診としました。腱板断裂などの器質的異常がありませんので、完全に治ります。 両側とも五十肩に罹患した症例でした。様々な報告がありますが、両側に罹患するのは10-20%、同時に罹患するのは数%程度と言われています。両肩とも外転45度程度までしか動かせず、夜間痛で眠れない日々が続くと、どんなに前向きな性格の方でも心まで病んでしまいます。改善後の明るい表情がとても印象的でした。凍結肩はカテーテル治療の良い適応疾患の一つであり、有効性は極めて高いです。お困りの方はお気軽に御相談ください。 五十肩の詳細はこちら 【10代:女性】水泳の国体選手が決断した外踝(くるぶし)の痛み(腓骨筋腱炎)に対するモヤモヤ血管治療(腓骨筋腱炎、外踝の痛み) 前の記事 【10代:男性】サッカーをすると膝の下が痛む~小学生のオスグッド病に対するモヤモヤ血管治療~(オスグッド病) 次の記事
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