手:ばね指など 【60代:女性】手指の第2関節が腫れて痛い・・加齢によるものだと言われたものの・・(ブシャール結節の痛み) 2022.02.23 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 1年以上前から右手薬指第2関節に痛みがあり、ほとんど曲がらなくなっていました。リウマチの検査などは受けましたが陰性でした(否定的でした)。 診察時の所見 診断は手指の第2関節に生じる変形性関節症、ブシャール結節でした。遺伝的要因や手指の酷使、加齢による変化などで生じます。しかし、エコー観察ではそれだけでなく腱損傷も伴っていました。痛みは緩和されるものの、一定の可動域制限が残る可能性が高いことをご理解いただいたうえでモヤモヤ血管治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。 治療の所見 手指に対する微細動脈塞栓術は、手首の動脈、橈骨動脈(あるいは尺骨動脈)から細い針を刺して直接薬を投与します。特殊なカテーテルが不要であり、5分程度で終わる簡易な治療です。詳細は別項をご参照ください。 治療後の経過 1週間を過ぎたくらいから改善してきて、1ヶ月後の再診時には『だいぶ良くなり何もしなければ痛くない』状態でしたが、まだ一定の痛みが残っており2回目の治療を受けていただきました。2回目治療後から1週間ほどでさらに改善し、(2回目)治療後6週間の再診時には包丁が普通に使えるようになり、まだ全く痛くないわけではないが忘れている時が多くなり指が前よりも曲がるようになったと言われました。ある程度変形が進んでいる場合や、腱の傷み方によっては完全に痛みを無くすことは難しいのですが、6-8割方の症状を改善させることは可能です。疾患によらず手指に存在する慢性炎症や血行障害に対して作用させることが可能であり、ステロイドのような副作用の懸念がない身体に優しい治療です。 ブシャール結節の詳しい病状説明はこちら 【80代:女性】腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄症と言われてはいるものの・・高度の腰椎変形のためあきらめかけていた難治性腰痛および坐骨神経痛 前の記事 【40代:男性】過活動膀胱にもモヤモヤ血管治療! 腰椎ヘルニア治療後に生じた腰痛と併せて治療を行い奏効した症例(過活動膀胱、腰椎椎間関節炎、仙腸関節障害) 次の記事