足:アキレス腱炎、足底筋膜炎、踵骨棘など

【10代:女性】水泳の国体選手が決断した外踝(くるぶし)の痛み(腓骨筋腱炎)に対するモヤモヤ血管治療(腓骨筋腱炎、外踝の痛み)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

水泳の国体、インターハイ出場選手です。練習中フィンを使って痛めたのをきっかけに、3年前から水泳の際のキックを打つときに左足首が痛むようになりました。整形外科では後方インピンジメント症候群、腓骨筋腱炎と診断され、注射治療を3回受けました。注射後は一旦楽になるものの、その分一生懸命泳いでしまうため、しばらくすると前以上にズーンと重く痛んでしまいました。そのため注射治療は中止することとなりました。左足首の捻挫はこれまでも頻繁に繰り返してきており、インソールを作るなどもしてきましたが、根本的に改善されませんでした。日常生活ではたまに痛む程度で、痛いながらも水泳は続けていましたが、大会に向けてしっかりと治したいという希望で当院を受診されました。

診察時の所見

左の外踝(くるぶし)後方に明瞭に局所性の圧痛がありました。足は比較的高度の外反扁平となっており、構造上捻挫を繰り返しやすいことが示唆されました。エコー・レントゲン検査ともに、左足関節(足首)において大きな組織損傷は見られませんでした。診断は腓骨筋腱炎、反復性足関節捻挫、扁平足(外反扁平)です。治療適応と判断し、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

血管造影を行うと、腓骨動脈においてモヤモヤ血管が濃染像として描出されました。治療後は画像上速やかに消失しました。再現痛も明瞭に認められました。その他複数箇所の治療を行い終了しました。
*再現痛とは、薬液投与時に普段の痛みが一定程度再現される現象です。責任血管の同定のための参考とします。

治療前画像:損傷を受ける、あるいは繰り返しのストレスにより発生した異常な新生血管
治療後画像:カテーテルを用いて塞栓物質を血管内に投与し新生血管を塞いだ状態
治療費用:治療する部位によって費用が異なりますのでこちらをご参照ください。
主なリスク・副作用等:針を刺した場所が出血により腫れや痛みを生じたり、感染したりすることがあります(穿刺部合併症)。造影剤によるアレルギー(皮膚のかゆみ・赤み・息苦しくなるなどの症状)が出ることがあります。

治療後の経過

治療後2日で泳いだ時はもう大丈夫でした。その後練習量を増やすと、やはりキックの際に少し痛みが出ましたが、治療後2週間で6割程度の痛みは改善しました(4/10程度に改善)。圧痛は大幅に減少していました。治療後1ヶ月半、8割程度の痛みが改善しました(2/10 程度)。良好に経過しておりスイミングはおそらく問題ないものの、プールサイドを裸足で歩くときなどにむしろ注意していただくようお話しました。完治が見込まれるため、この時点で終診となりました。インソールを再評価してもらったところ、改善の余地があることがわかり改めて調整することとなりました。構造上は再発リスクがありますので、完治した後は再発予防に努めていただきたいと思います。既に素晴らしい選手ですが、存分にパフォーマンスを発揮し、さらなる高みに到達していけることを心より応援いたしております。

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