肩:肩こり・四十肩・五十肩

【40代:女性】9ヶ月苦しんだ四十肩の痛みが2週間でほぼ消失・・四十肩後遺症のモヤモヤ血管治療(四十肩、凍結肩、肩関節周囲炎)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

9ヶ月前から右肩を痛めるようになりました。四十肩と言われリハビリ通院を続けましたが、痛みはひどくなる一方でした。半年くらい経つと痛みが少し緩和されてきて、夜間痛もピークの時よりはおさまりましたが、起床時の痛みが変わらず、可動域制限のため車の運転姿勢も辛い状況でした。少しでも改善すればと思い当院を受診されました。

診察時の所見

右肩関節の可動域を確認すると、外転90度(腕を真横から挙げる動作で水平まで)、外旋15度(腕を外に開く動作が極めて高度に制限)、反対の肩に手を回すことはできず、後ろには腰骨の高さまで回せる程度(結帯動作;L4レベル)でした。レントゲンでは異常はありませんでしたが、エコー検査では、肩関節前方からの観察においてモヤモヤ血管を反映した異常血流信号を認めました。腱板などの明らかな組織損傷は認められず、四十肩後遺症と診断しました。治療適応と判断し、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

血管造影を行うと、肩甲上動脈、烏口枝などでモヤモヤ血管が濃染像として描出されました。
治療後は画像上速やかに消失しました。その他複数箇所の治療を行い終了しました。

治療後の経過

治療後翌日から改善し、日中の動作が楽になり、窓ふきなどもできるようになりました。治療後2週間、夜間に右を下にして寝ると痛むもののそれ以外の痛みはほぼ消失しました。治療後1ヶ月、普段の痛みは完全に消失しました。可動域も大幅に改善し、外旋動作はほぼ完全に回復しました。反対の肩にも手を回せるようになりました。外転110度と、まだ制限はありましたが、発症9ヶ月経過していることを考えると、回復は非常に順調でした(通常でも、可動域の回復には3ヶ月~6ヶ月程度要します)。近医でリハビリ通院を続けることが可能であることから終診としました。その後も再発することなく過ごせています。

四十肩の詳しい病状説明はこちら

 
 

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