母指CM関節症

CM関節は親指の付け根にある関節で、物をつまんだり握ったりするときに痛みを感じることがあります。例えば、ドアノブを回したり、ホチキスを使ったりすると、手首に近い親指の付け根に違和感を覚え、徐々に痛みが増していくという症状が見られます。この症状は、母指CM関節の軟骨がすり減り、関節の滑膜が炎症を起こすことで生じます。進行すると、軟骨がなくなり、骨同士が直接ぶつかるようになり、痛みがさらに強くなります。

症状

だるい痛みから始まり、軟骨のすり減りが進行すると、ズキッとした鋭い痛みを感じるようになります。特に、物をつまんだり、瓶のふたを開ける際など、親指に力を入れる動作で痛みが強くなります。また、親指が開きにくくなり、付け根付近が腫れて膨らんでくることがあります。進行すると、親指の先の関節が曲がり、付け根の関節が反り返る「白鳥の首変形(スワンネック変形)」や、関節が部分的にずれてしまう亜脱臼といった変形が現れることがあります。

原因

母指CM関節症の主な原因は、加齢による関節の変性やホルモンバランスの変化に加え、過去に親指に受けた外傷やケガも影響するとされています。正常な関節では、軟骨が骨の表面を覆い、クッションの役割を果たしながら関節の滑らかな動きをサポートしています。しかし、CM関節症では軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかり合うことで関節にダメージを与えます。このダメージが蓄積することで、骨が新たに増殖し、関節の変形が進行します。

CM関節症のリスクが高い要因は以下の通りです

  • 女性
  • 40歳以上
  • 肥満
  • 遺伝的要因(靭帯の緩さなど)
  • 過去の親指周辺の外傷や骨折
  • 親指に強い負荷がかかるスポーツや労働

治療法

内服薬としては、ロキソニンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)や、トラマールなどの痛み止めが使用されることがあります。これらの薬は主に痛みを抑える対症療法の一環として用いられます。また、母指CM関節の痛みを軽減し、正しい動作ポジションを保つために、サポーターなどの簡単な装具が使用されることもあります。これにより、関節を休ませ、痛みの軽減が期待されます。さらに、注射治療も行われることがあり、比較的長時間効果が持続するステロイド製剤が使用される場合がありますが、痛みが再発する可能性もあります。最終的に、痛みや症状が改善しない場合には手術療法が検討されます。手術には、関節を固定する固定術、関節を再形成する形成術、そして関節を人工関節に置き換える置換術などが選択肢としてあります。

モヤモヤ血管治療

上記とは別に、近年注目されている運動器カテーテル治療という方法があります。痛みを長引かせている微細な病的新生血管(いわゆるモヤモヤ血管)に直接アプローチする方法です。通常の治療で良くならない場合、あるいはとにかく早く楽になりたい方は検討されるとよいでしょう。

Q&A

Q1. 親指の付け根に痛みを感じるのはなぜですか?

親指の付け根に痛みを感じる場合、関節の摩耗や炎症が原因であることが多いです。特に日常的に親指を使う動作が多い場合に症状が出やすくなります。

Q2. 親指を使った動作で痛みが増すのはなぜですか?

親指を動かすときに痛みが強くなるのは、関節の軟骨がすり減っているため、骨同士が直接触れることで痛みが生じるからです。

Q3. 親指の付け根が腫れている場合、どのように対処すれば良いですか?

親指の付け根が腫れている場合は、安静にし、炎症を抑えるために冷やすことが効果的です。痛みが続く場合は、専門医の診断を受けましょう。

Q4. 母指の関節に痛みやこわばりを感じたとき、どのような治療法がありますか?

母指の関節に痛みやこわばりを感じた場合、まずはリハビリや物理療法を試すことが推奨されます。症状が進行している場合は、手術が必要になることもあります。

Q5. 母指の付け根の痛みを軽減するためのセルフケア方法はありますか?

親指の痛みを軽減するためには、サポーターを使用して関節を安定させたり、適度な休息を取ることが効果的です。温熱療法も痛みの緩和に役立ちます。

Q6. 母指の痛みが慢性化した場合、どのようなリハビリが有効ですか?

母指の痛みが慢性化した場合、専門的なリハビリを行うことが効果的です。親指を支える筋肉を強化するエクササイズを取り入れることで、関節の負担を軽減します。

Q7. 親指の付け根に違和感がある場合、どのタイミングで医師に相談すべきですか?

親指の付け根に違和感を感じたら、早めに医師に相談することが重要です。早期に診断を受けることで、症状の進行を抑えることができます。

Q8. 母指の関節がこわばる原因には何がありますか?

母指の関節がこわばる原因には、関節の炎症や軟骨の摩耗が考えられます。特に加齢によって関節が変形しやすくなることが影響します。

Q9. 日常生活で親指の関節を保護するための工夫はありますか?

親指の関節を保護するためには、サポーターを使用したり、無理な動作を避けることが大切です。また、手を使う作業の合間にストレッチを取り入れると効果的です。

Q10. 母指の痛みや腫れを予防するためには、どのような運動が効果的ですか?

母指の痛みや腫れを予防するためには、手首や指を柔軟に保つストレッチが効果的です。親指を優しく動かすエクササイズを日常に取り入れることで、関節の柔軟性を維持できます。

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