肩:肩こり・四十肩・五十肩 【50代:女性】五十肩も首肩こりも一網打尽、血管から痛みを治すカテーテル治療(五十肩、凍結肩、肩関節周囲炎、首肩こり) 2025.09.05 鴨井院長による動画解説 受診までの経過 重いものをもったことがきっかけで3ヶ月前から右肩が痛むようになりました。病院では五十肩と診断されました。ズキズキと常に痛みがあり、夜も寝られないほどでした。仰向けで寝ることはできませんでした。長年、頭痛や首肩こり(特に左側)がありましたが、それも悪化しているように感じました。 診察時の所見 右肩関節の可動域は、外転90度(真横から腕を挙げる動作で水平までが限界)、外旋45度、反対の肩に手を回すことはできず、後ろに手を回しても臀部に触れることしかできないなど、大きく制限されていました。レントゲンでは異常ありませんでしたが、エコー検査では肩関節前方からの観察において炎症に伴うモヤモヤ血管を反映した異常血流信号を認めました。腱板などの組織損傷はありませんでした。治療適応と判断し、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。 治療の所見 肩関節において血管造影を行うと、肩甲上動脈や烏口枝にてモヤモヤ血管が濃染像として描出されました。首肩こりの治療では、症状の強さに合致して、特に左深頸動脈で同様にモヤモヤ血管が描出されました。それぞれ、治療後は画像上速やかに消失しました。その他複数箇所の治療を行い終了しました。 治療後の経過 治療後2週間くらいで夜間痛がとれてきました。寝られるようにもなり、治療後1ヶ月くらいになると7割方の症状は改善し(3/10程度)、肩こりも感じなくなりました。頭痛はまだ多少ありました。痛みがとれてきたので、後は可動域だけだなと思えるようになりました。治療後2ヶ月、9割方の症状が改善し(1/10程度)、腕も上がるようになりました。外転145度まで回復していました。この間、特別なリハビリを行ったわけではありません(ほとんどの場合で不要です)。ご遠方であり、その後の受診は途絶えていますが、ここまでくればぶり返す心配はなく、残りの症状もじきに完全に消失します。五十肩はカテーテル治療によりまず間違いなく改善すると言える疾患です。頭痛や首肩こりを合併している場合は、一緒に治療可能ですので、併せてご相談いただければと思います。 五十肩の詳しい病状説明はこちら 【60代:男性】切らずに治すヘルニア治療!1ヶ月前から増悪した10年来の腰痛に対するモヤモヤ血管治療(腰椎椎間板ヘルニア、筋・筋膜性疼痛症候群) 前の記事 【60代:男性】マラソンランナーを悩ませた繰り返す肉離れによるふくらはぎの痛み(腓腹筋痛症)に対するモヤモヤ血管治療 (腓腹筋痛症、肉離れ後遺症) 次の記事