肘:テニス肘・ゴルフ肘など

【60代:男性】ステロイド注射、ブドウ糖注射(プロロセラピー)後も良くならなかったテニス肘(ステロイド注射、プロロセラピー、テニス肘、上腕骨外側上顆炎)

鴨井院長による動画解説

受診までの経過

半年前からテニスが原因で左肘外側が痛むようになりました。テニス肘と診断され、ステロイド注射を受けましたが初回は効果があったものの、2回目は1日でぶり返してしまいました。次にブドウ糖注射(プロロセラピー)を受けましたが、効果はありませんでした。

診察時の所見

上腕骨外側上顆に一致して圧痛を認めました。負荷テスト陽性で、エコー検査では腱腫脹、腱変性とも中等度以上認められました。モヤモヤ血管を反映した異常血流信号は軽度でしたが、腱損傷がある程度進行している状態でした。治療適応と判断し、モヤモヤ血管(病的新生血管)に対する運動器カテーテル治療(微細動脈塞栓術)を受けていただきました。

治療の所見

血管造影を行うと、上腕骨外側上顆に一致して、モヤモヤ血管が濃染像として描出されました。治療後は画像上速やかに消失しました。

治療後の経過

治療後2週間、8-9割の痛みが改善しました(1-2/10;治療前を10とすると1-2)。治療後1ヶ月のエコー検査では腱腫脹も改善していました。その後痛みは消失し、再発することなく、テニスにも復帰しています。ステロイド注射やプロロセラピーにも抵抗性の、ある程度組織変性が進行したテニス肘でした。治療が奏功し、順調に経過されていますが、無理を重ねないように大切にしていただくことが重要です。

テニス肘の詳しい病状説明はこちら

 
 

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